なぜリンスがいらないの?
これまでの洗剤は必ずリンスが必要でした。
元々リンスが必要だった3つの問題があり、洗って回収して水拭きでは洗剤分は床に残り、ワックスの耐久性が出なかったり、黄ばんだりという問題がありました。
水拭きで洗剤分は十分に回収できません。水拭き7回=洗浄機リンス1回です。
3つの問題
①洗剤分(界面活性剤)の残り
洗剤分が残るとワックスの密着率が低下します。密着率=ワックスの耐久性です。
ワックスの耐久性=硬度だと思われがちですが、密着率の方が耐久性により大きなウエイトを占めます。
②アルカリ分の残り
一般的に床を洗う洗剤はアルカリ洗剤です。
アルカリが残渣すると、黄変・ワックスの硬化不良の原因となります。
正しくphを7に近づけてからワックスを塗布しましょう。
---この部分は詳細な説明です--------------------------------------------------------
また海外の製品では食酸等を使った中和剤もありますが、これは必ずしも良い訳ではありません。確実に中和できず、酸性に傾くこともあるからです。
床面のphが酸性に傾くと硬化不良よりタチの悪いパウダリング(粉化)が起こることがあります。
硬化不良やパウダリングは全面で起こることはありませんが、被膜になったとしても被膜自体の耐久性は十分に出ません。
本来は、中和剤によるリンス→水のリンスでphを7に近づけます。
しかし最初から中和剤がいらないものだけで組み立てていけばこのような作業工程が増えるものは必要ありません。
phを1落とすには10倍、2落とすには100倍といいますが、一概にそうではありません。すぐに落ちるものとそうでないものがあります。
また現場では、汚水をきっちりと回収してリンスするので、洗浄機で1パス水洗いをかければphはだいたい2程度下がります。
③汚水の抱き込み
汚水の回収不足は、ワックス被膜のくすみの原因になります。
黒い水で白いシャツを洗えば黒く染まるのは当然で、ワックスだって染まります。
日常的な水拭きや回収率の低い洗浄機でも同様のことが起こってしまいます。
汚水の抱き込みを防ぐには、水拭きより乾拭きで汚水の回収を行う方が正解です。
(1)水を塗って回収 (2)洗浄機で水洗い
が対応としてはいい対応です。
水を塗って回収すればたくさんの水でリンスできるので、残りも少なくなります。
nano+ではリンス作業をしなくてもある程度これらが
解決できるようなケミカルの設計にしています。
①界面活性剤の残り
多機能還元水の効果により、nano+クリーナーを極限まで薄く500倍(理想は1000倍)で使用することで、界面活性剤の残りを少なくします。元々使用量が普通の洗剤の1/10未満ですので、界面活性剤だけでみれば、回収後は既にリンス済みの量未満です。
1000倍希釈の汚水を回収後水を塗布すると弾きます。
界面活性剤が残っていない証拠です。
他の洗剤はどうでしょう?2回リンスしても親水します。
これがワックスの大きな耐久性の差です。
500倍希釈であっても許容範囲内で、これまでの洗剤で洗って水を塗り込んで回収するリンスを4回行ったのと同じレベルです。
②アルカリ分の残り
nano+のケミカルは被膜をアルカリで除去していません。
悪影響があるアルカリを使っていないので、硬化不良は起こりません。
また黄変の原因になるものも入れていませんので、問題になることはありません。
黄変に関して言えば、日常清掃や定期清掃で黄ばみを抜くことができる洗浄液ですので、減っていく方向にあります。
③被膜のくすみ
多機能還元水は被膜のくすみを抜くことができますので、くすみを抱き込んでも、同時に多機能還元水も抱き込んで抜いてくれるのでその心配がありません。
またこれまでの洗剤と比べ、希釈が薄く水が多くなるので、これまでより被膜の表面や中に残る取りきれない汚れやワックスは極端に少なくなる傾向にあります。
汚水よりもそちらの残りの方が被膜のくすみの原因となっています。
このような理由からリンス作業を必要としていません。
「UAフィニッシュL」をお使いの現場では、もし抱き込みを起こしても「UAフィニッシュL」は洗浄すれば勝手に剥離されますので問題になることはありません。
リンス作業を抜くことで作業時間の大幅短縮が可能です。
ただし、希釈を濃く洗浄する場合は変わってきます。
100倍希釈の場合は、必ず水を塗って回収してリンスして下さい。