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アーカイブ 減膜量の目視

名称未設定.001

2019/06/14の記事のアーカイブです。
洗剤を使わずにワックスを減膜しますなんてことを言うメーカーさんもありますが、このような実験をすると結果はよく分かるのですよね。
以前ある会社が5層まで同じように床を作って1ヶ月後にあるメーカーさんが機械を持ってきて削ったのですが、4すら消えないのです。
展示会でよく見るワックスが削れて真っ白になったというデモがありますが、展示会では削るたびに塗っていますから、塗ったばかりのワックスは削れますが、1ヶ月経ったワックスは削れません。
しかし現場では後者の方がより環境に近いですから、本来は後者の方で実験すべきなのですよね。



↓ここから過去記事

ワックスの減膜量のテストはフロアメンテナンスシステムでは重要な指標です。

剥離作業がないことはもはや当たり前の世の中だと思っていますので。

現場でテストする場合は、お客様の建物ですので変なことはできません。

ので、ワックスが0層の状態で、UAフィニッシュLを1層と2層の場所を作り、次回の定期清掃で洗浄し洗浄後のタイルをケレンで擦りワックスの有無を確認します。

これが一番簡単でUAフィニッシュLの除去量を確認する方法ですね。

無論確実に除去できているという確認を取っています。

1層といっても1㎡あたりの塗布量やワックスの不揮発成分で厚みは変わります。 

例えば現場では1㎡あたり10ccと20ccと厚みの塗り分けをすることがありますが、それだけで2倍違いますね。

また不揮発成分が20%のワックスと25%のワックスだと、5%しか違わないじゃんと言われる方もいらっしゃいますが、20%と25%なので実質20%違うんですね。

この現場でのテストでは、平均的なワックスの塗布量15cc/㎡をUAフィニッシュLでテストしています。

それでも使い古しのSPPパッドで2層分はきちんと除去できます。

※洗浄液は500倍希釈で洗浄液の塗布量は100cc/㎡以上です。

 

 

↑の写真は

テストピースでの実験です。

これは1層あたりそれぞれ約20cc/㎡を塗ったもの

1層目:UAコーティング

2層目3層目:UAフィニッシュL

1層ずつ塗る前にマジックで枚数を入れています。

これを洗浄して3が消えれば3層目は除去、2が消えれば2層目が除去できているというように判断できます。

ワックスを塗ってすぐだと簡単に取れてしまいます(展示会で塗ってすぐやっているのに騙されてはいけません。。。)ので、1ヶ月以上後の硬化した状態にする為に、クエン酸を水で溶かしてペール缶に入れ、その中にタイルを入れて3分放置することで被膜を強制的に硬化します。
現場でこれをやると、いいのはやって1週間はいいですが、その後はデメリットばかりなので絶対に推奨しません。

これを500倍洗浄液で洗います。

と言ってもテストピースが小さいので洗浄液が流れますから、500倍希釈液をペール間に入れてその中にテストピースを入れて1分放置して洗浄。パッドの種類の減膜量を見ます。

・新品のSPPパッド(リセット洗浄を想定)

・使い古しのSPPパッド(通常のワックス塗布メンテを想定)

・黄色パッド(中間定期を想定)

で20回前後にパッドを押して擦って除去される量を比較しています。

 

 

洗浄の結果!

・新品のSPPパッド

1が消えかかっているのでUAコーティングまでほぼ除去しています。

・使い古しのSPPパッド

2が消えかかっており、凹んだところが残っていて、1も薄くなっているのでUAフィニッシュLは完全に除去してUAコーティングも若干除去していると判断でき、定期メンテナンスとしては理想的です。

・黄色パッド

3の凸部分がいくらか除去できています。

通常はnano+クリーナーを入れずに作業しますが、今回は比較ですので同様の洗浄液を使用しています。

このまま上にワックスを塗ってはビルドアップの原因になることがわかります。

 

※ノンワックスタイルにはUAフィニッシュLも含めた一般的なワックスは密着しませんので、UAコーティングを入れています。

 またUAコーティングはUAフィニッシュLのように除去できないことから、全てのタイルでベースとして使用することで洗浄後に光沢が残り、UAフィニッシュL1層でも十分な光沢を残すことができるという意味合いもあります。UAフィニッシュLだけで被膜を作ると洗浄1層では既存被膜がなくなり、毎回2層塗布しなければならなくなり作業時間が間延びし、また2層目を塗ることでの耐久性低下のデメリットも出ますので。2層目塗布前の十分な乾燥と硬化の時間が取れればこの限りではありませんが。

 

 

最近の床材は可塑剤の量が多い!

最近流行りのノンワックスタイル。

ワックスを塗らなくていいというとそうではありません。

ヒールマークは鬼のように入りますし、恐ろしく汚れます。

年々可塑剤の量は増えているように思えます。

まさにこのテストピースなんかは可塑剤の量が凄かったですね。。。

タイル自体が硬いので割れないようにする為?か、傷から床材を保護する為?か可塑剤がワックスのようにあります。

ちなみにですが、硬いタイルの方が被膜は耐久性が出ますので、ノンワックスタイルだと可塑剤を適度に除去してUAコーティングを1,2層塗っておけば1、2年ぐらいは上にワックスを塗らなくてもどうということはありません。

 

 

可塑剤を除去するのは

可塑剤除去する時の洗浄液希釈ですが、通常多機能還元水とnano+クリーナーを500倍ですが、可塑剤の量が多いので250倍くらいまで濃くして、使い古しのUS SPPパッドで洗浄とリンスが必要です。

以前お客様が作業されているのを見学した時は100倍希釈でされていました。

UAコーティングは若干可塑剤が表面に残っても問題なく密着します。多いと無理ですが一度この希釈で洗浄とリンスすれば問題ありません。

剥離剤や溶剤系の洗剤で可塑剤を完全に抜いてしまうとタイルの柔軟性が失われ、タイルが過度に硬化し割れる原因にもなります。

古いタイルはよく割れますがそれが原因です。

新品時には柔軟に曲がるタイルも柔軟性がなくなり割れてしまうんですね。

タイルへの可塑剤補給はそういった意味から非常に重要で、多機能還元水で柔軟性を持たせるのもそうですし、ワックス塗布することでも補給ができます。

定期的なワックス塗布というのは理にかなっているんですね。

 

↑過去記事ここまで



減膜量の目視はこのような方法でも実験できますが、実際に現場でできる訳ではありませんね。
実際には回収した汚水の色で判断するようになります。
とはいえ、ペール缶の上まで貯めれば濃い灰色になります(黒い汚水は論外です)ので、ペール缶に1cmだけ汚水を取って判断します。
しっかりと減膜できていれば1cmであってもちゃんと灰色の汚水が出てきます。

灰色が薄いということは減膜量が少ないこととなり、黒い汚水はダスターが悪かったり、被膜へ土砂がたくさん刺さっている状況です。
そんな状態では、ダスターをしっかりかけることはもちろんですが、洗浄液を塗る前に洗浄機にSPPパッドをつけて1パス予備洗浄を行うことで対策ができます。
またSPPパッドで予備洗浄を行うことで、被膜の表面積が増えますから、同じ希釈でも減膜量を増やすことが可能になります。
ちょっとした小技ですが、現場では大きな差が出るポイントです。
洗浄機をお持ちでない方は、1回さらっと早い洗浄スピードで良いので洗うことで代用します。

減膜なき管理は剥離清掃まっしぐらです。
つまりは費用を頂いて綺麗にしているのではなく、費用を頂いて汚してしまっていることになります。
減膜量の確認は毎回の作業の最初の通路1本でかならず行いましょう。

2022年11月10日 05:55