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フロアメンテナンスシステムnano+に量子技術をプラスし
【世界初】量子フロアメンテナンスシステム(QFS)へ進化しました
水の技術の応用した姉妹品Bath+もご好評頂いております

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開発者コラム

UAフィニッシュLによる洗浄時間の短縮

パッと見ても何を言っているんだろうかという話だと思います。
しかしこれは結構重要な話です。


当社のホームページで動画を観られた方はポリッシャーのスピードが速いことに着目されましたでしょうか?
実は普段はもっと速いのです。
あれより速いと「洗えていない!」なんて話が出そうなので意図的に抑えています。


しかしそのスピードを出すのにUAフィニッシュLが必要なのです。
UAコーティングがトップコートの現場で上にUAコーティングなりUAフィニッシュLを塗る前の洗浄はもっとゆっくり洗います。
そのくらい上に乗っているワックスと洗浄スピードの関係性は深いのです。


床を洗って塗る時間の多くはポリッシャーや洗浄機が洗っている洗浄の時間です。
以前人件費9割という記事を書きましたが、大きな9割の部分を削減しなければ意味がないという話でした。
そしてその9割のうちの大きな部分は洗浄作業なのですからそれを削減するのがいちばんの近道ということです。
先日のコラムで単品で考えずに総合的に考えるという記事を書きました。
UAフィニッシュLの減膜性とSPPパッドの摩擦抵抗値が洗浄時間の短縮に大きな貢献をしているのです。
SPPファインやSPPエキストラで滑ってしまうので同様のことができないのはナノプラス設計時に検証済みです。
SPPパッドを持っていないからSPPファインで代用しようなんて人もいるかもしれませんが、フロアパッドで特にSPPパッドは数万㎡使えて3000円程度ですから大した金額ではありません。
白パッドを間に挟むので、薄くなっても無くなるまで使えます。
その3000円によって削減できる洗浄時間の人件費はいくらでしょうか?


汚れにくく汚れが少なければそれだけ洗浄のスピードは上がります。
簡単に減膜ができれば洗浄のスピードは上がります。
そう考えるとすごく重要なことだと思いませんか?
単純に今管理している物件の洗浄時間が30%削減できたとしたらその人件費は大きな金額になりませんか?


ワックスメーカーは減膜性や汚れにくさという重要なことに着目しません。
なぜならそんなことを理解できるビルメンさんがいないので売れないから誰が見てよくわかる初期光沢のあるワックスだったり、劇的に落ちるすこし危険な洗剤を売りやすいという声はケミカルメーカーの営業マンがよくいうことです。
わたしの感覚だと、売れればなんでも良いのかという感覚で、その感覚が業界の技術発展の足枷になっているかもしれません。
もちろん企業ですからそれなりの売上や利益の確保は必要ですが、使ってくれるお客さんや使わせてくれる建物のオーナーさんあってこその業界ですから自分さえ良ければ良いではなく、この業界に関わるすべての方がすこしで良いから業界全体のことも考えて欲しいなと思うことが多いです。
すこしでなく全力でそれをするのはわたしが引き受けますので。
2024年07月25日 00:00

次世代フロアコーティング 【finish+】 テストリリースのお知らせ

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今回はすこし説明が長くなりますのでお時間のある時にごゆっくりとお読みください。


前回「ケミカルコストを削減しても…」という記事を書きました。
また先日月刊ビルクリーニングさんにも寄稿させていただきました内容の答えとも言えるものになります。
UAフィニッシュLおよびUAコーティングの次世代品フロアコーティングとしてfinish+をテストリリースいたします。
ワックスの剥離性とコーティングの密着性をバランスさせ、nano+クリーナーを使うことなく、多機能還元水だけでのメンテナンスが誰でも簡単に行えるようになりました。
UAフィニッシュLの次世代品でもなく、UAコーティングの次世代品でもなく、両方の次世代品であり、前回述べた根本的な利益の改善を行う手段のひとつとして提唱するものです。


製品の詳細につきまして、まずがこちらのリンクより詳細やUAフィニッシュLやUAコーティングとの比較グラフをご確認ください。


これまでUAフィニッシュLとUAコーティングがそれぞれ得意な分野を担っていた部分を1本でカバーできるようになっていて、最大光沢度は当社のこれまでリリースしてきた過去の製品も含め最高レベルです。


ナノプラスでは今後、環境負荷の低減をさらに進め界面活性剤ゼロであったり、環境負荷の大きなものは使わないメンテナンスをスタンダードとしていき、finish+1本と多機能還元水だけでのシンプルなメンテナンスに変わっていきます。
これまでのようにUAコーティングをベースに入れてからUAフィニッシュLをトップコートを塗らなくても、finish+だけでベースからトップコートまですべてカバーできるので簡単な上に、速乾性で厚塗りができ、被膜の厚みも出しやすくなりました。
また多機能還元水250倍を塗布すれば洗浄液が弾かず洗え減膜できるのに、アルカリ電解水のようなphに強い被膜になっているので、UAフィニッシュLに比べてアルカリで表面が荒れにくくなって油汚れの多い現場でもよりハードな洗浄が可能となりました。


当社の現場ではすべての現場をfinish+に塗り替えを進めているところではありますが、多くの方は金額面からすぐにすべての現場を塗り替えるということにはならないと思います。(UAフィニッシュLとUAコーティングの中間くらいの価格設定です)
当面の間、4Lのみでの販売とし、長期的に見て必要であれば18L缶でのリリースも検討いたします。
それに合わせて、決定事項ではありませんが、nano+クリーナー、UAコーティング、UAフィニッシュLは様子を見ながら1年ぐらいを目処に段階的に廃番することも考えています。
現場でのテストでも、UAフィニッシュL・UAコーティングとは比較にならない良い結果が出ており、ケミカルコストが上がってもそれ以上のメリットが大きいことから当社の現場はすべてfinish+への塗り替えを決定しました。
つまりは正しくナノプラスが運用できていればfinish+の方が多くの面でメリットが大きく必要性を感じないことや、環境面から考えても取り組むべきところだと考えております。
UAフィニッシュLについては要望が多ければ継続を検討するかもしれません。


日常管理の時間短縮だけでなく、耐久性の高さや光沢復元性の良さ、減膜性の良さによる定期清掃時の洗浄スピードの向上を活かし、
・年間作業回数の削減
・ワックス塗布を減らして時間短縮
・洗浄スピード向上で作業時間短縮
・より誰がやっても剥離がない管理
が行えるようになり、ケミカルコストを削減するだけではできない利益率改善が誰でも行えるようになります。
剥離したい場合にもUAコーティングのように剥離性が悪くないので、多機能還元水の希釈を濃くしていけば簡単に剥がれていきます。



今後のスケジュールですが、本日7月23日よりfinish+の予約注文受付開始、finish+の発送を7月29日(月)〜8月2日(金)より開始いたします。
ご注文が多い場合は翌週以降になりますので、予約のご注文はお早めにどうぞ。
導入ですが、これまで通り多機能還元水・nano+クリーナー500倍希釈と使い古しのSPPパッドで洗浄し、既存のUAフィニッシュLやUAコーティングの上にfinish+を塗っても問題ありません。
finish+は塗布量に対する光沢度の変化が大きいので、初回は2層塗布してテストしてみてください。
根本的にこれまでのワックスと組成が異なるので1層目はさほど光沢が出ないこともあります。
また組成の関係からUAフィニッシュLやUAコーティングの上にfinish+を塗るより、finish+に上にfinish+を塗る方が乾燥が早く仕上がりの光沢も上がる傾向にありますので、最初は2層塗布をお勧めします。
厚塗りして20分以内に乾燥させることのできる方であれば厚塗り2層でインスタグラムにアップしたような鏡面に持っていくことも可能です。


尚、finish+をトップコートに塗った床は次回から多機能還元水250倍を正しい量(150cc/㎡以上)で塗布すれば洗浄液がはじかない床になり、nano+クリーナーを必要としなくなります。
nano+クリーナーを併用することも可能ですが、nano+クリーナーがない方が耐久性は3倍くらい上がります。
減膜量を増やしたい場合はnano+クリーナーも併用して洗ってfinish+1層でもよろしいと思います。
nano+クリーナーを併用した場合は耐久性が低下します。
量子フロアメンテナンスのセミナーを既に受講されている方につきましては、洗浄液の書き換えでさらに減膜量が増やせますし、多機能還元水の希釈も調整できます。




またfinish+の発売に伴いHPの価格表およびBASEでのラインナップおよび価格を改訂いたします。
8月1日からの変更とさせていただいておりますが、本日の時点でBASEもHPもfinish+を入れたものに変更しましたので、実質本日から変更となります。
変更点については以下の通りです。

・finish+お試し4L
1社1回限りのお試し価格を設定しました。
まずは使ってみていただくのがよろしいと思います。
多機能還元水で簡単に剥離できますから、万が一お気に召さなくても簡単に剥がせます。

・UAフィニッシュL定期便契約の方
finish+の定期便も設定いたしました。
こちらは4Lの定期便になりますが、18L発売時に切り替え可能となっています。
現在UAフィニッシュLの定期便を契約されている方につきましては、finish+定期便への切り替えをされる場合についてはfinish+の定期便ご購入の際に備考欄に「UAフィニッシュL定期便解約」の旨を記載いただければUAフィニッシュL定期便契約は契約期間内であっても違約金なしの解約が行えるように対応させていただきます。

・UAコーティング2Lお試し
残り在庫のみで販売終了とさせていただきます。

・ワックス床用スターターセット
UAフィニッシュL2Lをfinish+2Lへ変更いたします。

・カーペット用スターターセット
白パッドのセットはなくなり、多機能還元水300cc2本になります。

・セラミックタイル用スターターセット
白パッドのセットはなくなり、多機能還元水・nano+クリーナー300cc1本ずつとなります。

・浸透剤(仮)
環境負荷の大きな製品にあたり、リノリウムの剥離は通常洗浄でも減膜していけば可能ですので、洗浄技術の進歩により既に役目を終えたと判断しました。
18Lは廃番となり、4Lと300ccの在庫のみ販売、無くなり次第廃番といたします。
残り在庫についてはセール対象とした価格を引き下げさせていただきます。

・浸透剤(仮)スターターセット
価格を引き下げました。
浸透剤(仮)の在庫がなくなり次第廃番とさせていただきます。

・ナノバブル水アダプター
リビルドのみとなり、価格も引き下げました。



以上、よろしくお願いいたします。
2024年07月23日 21:00

コーティングを現場で研究してきた結果

前回は基準現場の話をしました。
今回は基準現場で検証したからこそわかるコーティングの話です。
一通りやったことがあるからわかるのです。


一般的に剥離のできないコーティング剤の類で例えると、傷が入って光沢が落ちたりというのは1年以上のスパンで見なければ分かりません。
1、2ヶ月見て全部これに変えよう!なんてやってしまったら3年後には酷い目に遭っているというのはこれまでのコーティングの歴史が語っています。
昨今では2液、3液タイプの保護剤なるものもあるようですが、呼び方が変わっただけで剥離できるか剥離できないかで分別されます。
ちなみにUAコーティングですが、剥離剤で剥離可能なラインで作ってあります。
UAコーティングは新品のSPPパッドで2度洗いすれば洗浄でもかなり減膜が可能です。(先日UAコーティングを3年前に2層塗った美容院を洗浄で剥離しました。)


わたし個人の考えでは剥離のできないものは床に塗ってはいけないという考え方です。
ブラシで削ってなんて話もありますが確かに減膜できますが完全には無理ですし、1㎡にかかる時間が長すぎて採算ベースに乗りません。
プロパンのトラッカーで重量をかけてやることも考えるとなかなか大変な作業です。
また床に凹凸がある以上当たりの悪い凹んだ部分の完全な剥離は不可能です。
土足禁止で物をひこずらないところでなら良いかもしれませんが、そんな現場ならワックスでも簡単に維持管理ができてしまいますから必要性も感じないといったところです。


そういった剥離できないコーティング剤・保護剤が台頭するのは業界の平均的な技術力のなさです。
そんなものはなくてもUAフィニッシュLのようにワックスでそれに近い管理は安くできるのに学ばない人が多い業界で技術が進歩しないからそういったところに安易に手を出してあとで痛い目に遭っているというのが20年以上前から続いていることです。
わたしも昔そういったコーティングは一通りやりました。
ガラスコーティング、UV照射タイプ、水性ウレタン、2液タイプ、3液タイプと…
結果5年以上の長期で見れば無理なのです。
それは基準現場で色々やったからこそわかるのです。
そしてそれだけやったから今度はその失敗したそれらを剥離するという研究も進みます。


昔コーティングを研究し尽くしてたどり着いた結論は、
ベースコート:コーティング  トップコート:ワックス
とあるGMSでこれをやりましたが品質も高く日常清掃も楽になって非常に良かったのです。
とはいえ普通のコーティングの上にワックスは完全密着しません。
その完成系が現在のUAコーティング+UAフィニッシュLになっています。
UAコーティングだけだと被膜が汚れた時に除去が面倒なので上にUAフィニッシュLが常にある状態を維持しておきます。


そうすることで次の洗浄作業が楽になります。
次回はUAフィニッシュLと洗浄時間の短縮の話です。
2024年07月22日 00:00

基準現場

皆様は基準現場というものを決めていらっしゃいますでしょうか?
何かをテストするにしても基準になる現場を決めておくことからはじまります。
それは製品のテストだったり技術のテストだったり、機械のテストだったり、様々なものです。


当社でも基準となる現場はスーパーを1軒決めていて、どれだけ忙しくて現場に行けなくても基準現場だけは毎月いきます。
基準になるものがあるから色々試せて変化を確認できるのです。
基準現場に向いているのは
・それなりに痛みが激しい現場
・毎月作業に入る現場
・会社から気軽に見に行ける現場
などが当てはまるところが良いですね。


何かを試して普通は次回作業まで見ないことも多いですが、大切なのは1週間後、2週間後、1ヶ月とものによっては3ヶ月、6ヶ月、1年、3年、5年と継続的な定点観測です。
最近では技術の進歩によって10年以上のスパンで見ることも多くあります。
作業したときに変化があるなんてこともほとんどありませんし、初期光沢が良いなんてのは何の価値もないからです。
ホームページにも書いてありますが、最初は上記の条件に当てはまるところからスタートするのがおすすめです。
ですがたまに「新規の現場で導入しようと思います!」というお便りをいただくことがあります。
新規の現場ですから、どんなことが起こるのかもわかりませんし、使ったものがないものを新規の現場で使うのはリスクが上がるだけです。(ナノプラスの場合はそれでもどうにでもなってしまいますが…)
まずは毎月作業に入る現場の一番痛みがひどい通路1本で試すのが良いと思います。


基準現場を意識してずっとやっているとだいたいどのくらいの期間でどこがどうなっているか、よほどの突発したことや環境の変化がない限りいつくらいにどうなっているというのがわかってきます。
また何年もやっていればこの時期はなぜか部分的に湿気が溜まってしまうところがあったり、いつワックスを塗っていつから塗らない方がよい季節なのかもわかるようになります。
うちの基準現場のスーパーはもう15年くらい管理していて、店舗前の歩道はわたしが毎月水で土砂を流し続けていますが、その土砂の量や色なんかも違い、それによって店内のワックスの痛みも明らかに変化がありますから、入り口周りの土砂の量や質にも情報量があると言えます。
そんな土砂のわずかな違いも毎月やっているからわかることもあるのです。


次回は基準現場でテストをしたからこそわかってきたコーティング剤の話です。
2024年07月18日 00:00

独自性と均質性

前回、なぜか単品だけ変えたがる人の話をしました。


見えている視点という意味では、現場をやっている人はオンリーワンの独自性を求め、管理する側の人は独自性を嫌い集合的な均質性を好む傾向にあります。
これは立場の違いで起こるべくして起こることです。
管理会社の立場からすれば、あちこちの現場で品質がバラバラだと品質管理担当は怒られますから。
そして綺麗すぎるのもマイナスだったりします。
自社で直接お客さんと仕事をする分には独自性で良いかもしれませんが、管理会社さんの仕事では必ずしもそうでなかったりします。
ぼちぼちの品質で良いわけですから、品質面でなく作業原価を大幅に下げてしまえばよいのです。


ナノプラスでは、
均質性→通常のナノプラス
独自性→量子フロアメンテナンス
というように分けています。
ナノプラスは広く展開する場合には均質性を高く担保しやすいですし管理コストも下がりますから管理会社さん向きです。
作業される方にも自分自身がずっと現場に出られるわけではありませんし、応援で人を呼んだりすることもありますから実は均質性というのは非常に大事なんです。
頼むにしても多機能還元水+nano+クリーナー500倍、SPPパッドで洗浄、UAフィニッシュL1層塗布で洗うように指示しておけば、ポリッシャーの回し方やワックス塗布のタイミングなどのポイントを抑えておくだけで1年を通して品質は安定します。
自分自身で作業する場合は、何も考えずに洗って1層塗って帰るというのは非常に楽です。
維持ができていれば光沢復元洗浄のみでいいわけですし。


現場あってこそではありますが、現場がやっていることとそれ以外がかけ離れていると会社はうまく回りません。
うちの現場でもわたしが行くことにしている現場は割と単価も高いので独自性を出しますが、行かない現場は均質性を追求しています。
いわゆる松竹梅をつけていたり、自分がいく現場では実験を行っていたりということもあります。


次回はそんな実験を行う基準現場の話です。
2024年07月15日 00:00

単品を変える意味

前回アルカリ電解水の話をしました。
そこから話は続きます。


「◯◯をすればコストが下がります!」なんて話はよくある話です。
各メーカーそれを売りにして提案していることですから。
しかし前回までの話のようにアルカリ電解水の機械を入れればそれで良いのかというと、そこだけにフォーカスして全体が見えていなければ思わぬところで不具合が発生し、前回までの話のようにワックスを痛めて余計に手間がかかってしまうということが起こります。


「ナノプラスでは個別の製品カタログを作っていません」という話をよくしますが、製品それぞれにこだわりはありますが、単品でどうのということではないのです。
単品を変えることに意味がないと思っているからです。
我々の現場を作っている中で一番大切なのは、どういった結果(現場品質や利益)を残したいかでどう管理してどう作業するかが変わりますし、営業をそれを元に営業をしますから営業的からみてどうか、経営的に見てどうかということです。
この場合より広い視点の経営側の視点から下ろしていくことが必要ですが、なぜかこの業界は現場のことは現場、管理のことは管理…とバラバラになってしまっています。
これは大きな管理会社さんだけでなく、小規模の事業者さんでも同じ傾向があります。
まずは経営的にこうしたい!というところから決める必要があります。
その上でナノプラスは多くの人たちが使う状況や環境、各地方ごとの水質の違いですら考慮して全体的なバランスの調整して単品ごとの特性を持たせています。
製品あってこそではなく、現場での結果あってこその製品です。


「UAフィニッシュLだけを使ったらどうなりますか?」なんて聞かれることもありますが、普通のパッドと洗剤で洗って塗ったら2層塗っても対して光らないワックスです。
初期光沢を犠牲にしても汚れにくさを一番優先にしていますので。
初期光沢に価値を感じませんし、光沢復元洗浄で光沢が出せるので1層でも十分な光沢を出すこともできる裏付けがあるからです。
その光沢復元洗浄の為には、多機能還元水や使い古したSPPパッドが必要です。
「SPPファインではどうですか?」なんてのも聞かれるのですが、質問で出てくるようなものはテスト済みだったり、テストする前から結果がわかっているものの方が多いです。
広い視野で見ていないと自分の目の前の現場しか見ていないと見えていないところで失敗するというのがこの業界のあるあるです。
総合的に見て何がしたいのかという話なのです。


次回は話の流れで独自性と均質性です。
2024年07月11日 00:00

【注意喚起】アルカリ電解水使用の注意点②

前回、アルカリ電解水について触れました。
そこで2つの問題があるのでご注意いただきたいというお話です。



1つは、
◯洗浄機の清水タンクから清水のラインが詰まる
実際にマシンのメンテナンスをしているサービスマンからも注意喚起をして欲しいという声が上がっていて事例もあがって、アルカリ電解水の成分が配管に固着し水の出が悪くなります。
ひどい場合は水を出したり止めたいするソレノイドバルブを詰まらせるということになることもあります。
清水側のラインを見ればだいたい白くなっていますから詰まる前に洗浄した方が良いですね。
先日も以前洗浄機を導入いただいたところから依頼され50,000円以上かかって分解修理を行ったところです。


2つめは、
◯ワックスが緩んで汚れやすくなる
「アルカリ電解水はワックスを痛めずに油汚れだけを洗浄できます」と謳われますが、ちゃんとわかっているワックスメーカーはそんなことを謳わないでしょうね。
アルカリ電解水であれワックス被膜には少なからずダメージはあるからです。
希釈とパッドの選定によってはある程度ワックスも減膜するでしょうし。
アルカリに強いワックスを1,2回洗う程度であればまだしも毎日アルカリ電解水で洗われているとワックス表面の組成はバラバラになり、ワックスが緩んで柔らかくなった状態になり、光沢の低下や汚れやすくなって黒ずむという現象が起こります。
当社でもアルカリに強いUAコーティングで実験をしたことがありますが、500倍のアルカリ電解水でも継続使用でUAコーティングの緩みが確認できました。
日常清掃のケミカルコストが下がっても日常清掃や定期清掃のコストが下がると何の意味もありません。


宣伝みたいになってしまいますが、アルカリ電解水でできた詰まりは多機能還元水を入れて使っていれば抜けていきます。
テナントカンパニー製の洗浄機に電解水で床を洗うEch2oというシステムが付いていますが、こちらは700時間毎にユニットをホワイトビネガー(酸)を使って洗浄することになっています。
しかしそれも多機能還元水で洗浄が行えるのでこれまで多機能還元水で対応してきたことがあります。
Ech2oは発想的には悪くないものの洗浄液の量が少なすぎて洗えないので当社は推奨しておらず、オフにして多機能還元水2000倍で洗浄されることを推奨しています。


次回はそれも踏まえた話になります。
2024年07月08日 00:00

【注意喚起】アルカリ電解水使用の注意点①

近年では各社や比較的大きめな現場にはアルカリ電解水精製機がおかれることが増えてきました。
界面活性剤を使った管理から脱却するという点では良いかもしれません。
今回はアルカリ電解水でご注意いただきたい話ですが、アルカリ電解水自体がダメという意味ではありません。
あまり量を使わないのでダイソーでたまにアルカリ電解水を買うこともありますが、使い方によっては多機能還元水の弱いところを補ってくれる良いものだと思っています。


アルカリ電解水精製機導入された方の話を伺うとコストダウンになるからという話もよく聞きます。
はたして本当にそうでしょうか?
今はすこし変わっているかもしれませんが、18L100円程度で作れるという触れ込みからスタートしました。
しかし機械のリース代、半透膜の更新費用などを考慮するとさほど安いとは思えません。


アルカリ電解水と多機能還元水を混同されている方も多いので簡単に違いをまとめると、

◯アルカリ電解水:強アルカリで油汚れがよく落ちるが、水垢・尿石は落ちない。
還元力は強いが持続性がない。
希釈液を素手で触れない。

◯多機能還元水:弱アルカリで還元力の持続性が高く、汚れの種類を問わない。
希釈液を手で触れられる安全性。

といった違いがあります。
そして両方ともアルカリ性還元水ですから油汚れを落とすのに併用すると非常に効果的です。
またセラミックタイルの洗浄でもこの組み合わせは洗浄機1パスでかなりの洗浄力を出すことができ、日常清掃でも使い方によっては定期清掃レベルの洗浄を簡単にすることができるのです。


日常清掃の現場で多く導入されていますが、日常清掃の洗剤コストの多くはトイレ用洗剤です。
ガラス用や洗浄機用の洗剤は希釈が薄いので大したコストではありません。
アルカリ電解水だと水垢や尿石に対する効果は望めません。
多機能還元水の場合税込で22,000円/送料込みで、洗浄機では2000倍希釈、それ以外は500倍希釈で、油汚れから水垢、尿石にも対応できます。
1ヶ月で多機能還元水4Lを使い切る現場というのもなかなかありません。
機械のリース代と比較しても安いですね。
とはいえ、各社それぞれ考えもあるのでしょうからそのあたりはどうぞご自由にというレベルの話で、本当に問題になるのは次の2つです。


次回へ続きます。
2024年07月04日 00:00

伸び代の多い業界②

前回からの続きです。


1時間効率化できるだけでもかなり変わるという話でした。
前回の1時間というのはのべ時間ですから、3人で作業していて1時間効率化できれば3時間となり、5年では10,950,000円にもなりますね。
そういったことから以前よりまだナノプラスをお使いでない方にはとりあえずナノプラスを試してみては?というお話をよくしているのです。
「以前から興味があったんです!」というメッセージはよくいただきます。
とりあえずやってみないことには良いも悪いもありません。
同じ作業をしていては同じ結果と先述しましたが、試すことで結果は変わり未来は変わります。


なんでもそうですが、早く行動に移して結果を残してしまえば、あとはどの現場でも同じように水平展開していくだけです。
ナノプラスは水平展開しやすいようにできていますから成功事例を作ればあとは一気に拡げるだけ。
もちろんなぜか結果の出ない現場もあるでしょう。
ただそれは全体の割合では誤差の範囲ですから、個別に対応すれば良いだけです。
ナノプラスを導入して結果が出ないということは、何か根本的な問題がそこに存在しているわけですから。


単純に利益率が2倍になれば半分しか稼働する必要はありませんから自由な時間が増えます。
その自由な時間が増えるからこそ営業活動を増やして売上をさらに伸ばしたり、スタッフさんの教育ができて利益率が上がったりということが可能になるのです。
朝から晩まで走り回っている会社ほど利益は手元に残らないことが多い業界です。
製造業で例えれば精密に原価計算された商品を適正利益の出る販売価格で売るのが当たり前ですが、我々の業界ではどんぶり勘定の原価計算で適正利益になるかどうかわからない販売価格で売るという不思議なことが起こっています。
まずは利益が出る仕組みを確立してから拡げないと、利益が出ない仕組みのまま拡げるとリスクが増すばかり、やればやるほどしんどくなるということに繋がっていきます。
だからこそ経営にしても現場にしても正しい知識を学ぶことが大切です。
「勉強が嫌だからこの業界に入ったのに、なんで勉強させられるんだ!」という声を聞いたことがあります。
勉強しないのもそれはその人の自由なので結構ですが、昨日と比べて何も成長していない人生って退屈ではないでしょうか?
努力すれば成長できて収入が増える余地も多くある業界です。


そう考えるとまだまだ夢のある業界だと思ってしまいますね。

 
2024年07月01日 00:00

伸び代の多い業界①

「オペレーションコスト」
コンビニ業界や飲食業界でよく使われる言葉ですが、我々の業界では作業時間や作業に行く前や帰ってからの道具の整理や機械のメンテナンスの時間とも言えます。


あるコンビニチェーンの管理会社の顧問をしていた時にコンビニ本部の担当から教えてもらいましたが、品出しや調理、レジや清掃などすべての作業で1秒縮めるのに、かなりの時間と労力を使って研究されていて、数店舗見学に行きましたがストップウォッチも持って色んな計測をされたり、想像を超えた効率化の実験をされていました。
表向きには普通の店舗なのに、通常営業している実験店舗なんていうのもあるくらいですから結構な研究予算と言えます。
我々の業界ではそんな研究を各社が行っているでしょうか?
今日の現場がとりあえず終われば良いという感じになっている会社も多く見受けられます。
同じ作業をしていては同じ結果であり、つまりは同じ品質同じ利益率ですから収入が増えることはありません。


その結果、数で稼ごうという方向に向いてしまいます。
最低限の数は必要ですが利益率の低い物件がたくさんあっても仕方ありません。
業界のあるある話で「単価は安いけど件数があるからなんとか!」なんて話もありますが、単価の安い物件がたくさんなんて罰ゲームです。
そうまでしてその安いのを取ってこないといけなかったのかと思いますが、そんなお願いをしながらもその会社はしっかりと利益は確保しているというのもあるあるで、現場で作業をしている人だけがしんどい目に遭っているというのもあるあるですね。


オペレーションコストに話は戻りますが、たかが1秒と思いますが、例えば10000店舗あれば10000秒であり、365日で3650000秒です。
我々の業界では10000店舗なんてことはありませんが、それでも1日1時間縮めれば365日で365時間となり、またそれは翌年以降もずっと継続していきます。
そして競合他社と比較した場合に、5年後には1825時間という圧倒的な差になっていくのです。
1人当たりの時間単価を2000円と仮定すると3,650,000円の利益がそこから生まれてくるわけです。


続きは次回へ。
2024年06月27日 00:00