問題を問題と思わなくなってしまう
新しいものを導入する時はほとんどと言っていいほど現場から反対が起こるこの業界。
これは現状を変えたくない、変えるのが面倒というところから来るものが多いですね。
とはいえ、上司から言われているので仕方なくやりはするけど、変えたくないので色々と理由をつけてやらなくなってしまう。
というように頭を悩ませるのはこの業界の経営者によくある話。
うちの会社は何かを変える時はスタッフの意見は聞きますが、会社としての最終決定した後は決定事項を徹底します。
といいますか、決定は必ず守るという企業風土になっています。
会社の決定したことについて、スタッフが反対してそれをやらないというのは他の業界では考えられません。
資機材を変えるのは会社として考えがあって変えることなので、現場で検証は行いますが、変えると決めたら洗剤やワックスが変われば現場から古い洗剤を引き上げ全て廃棄します。
あるから使い慣れている古い方を習慣的に使ってしまう。
よくあるのは、社長がメーカーさんから接待されたお付き合いで、理論的な意味もなく新しいものを入れてしまう。。。
それだと現場は迷惑なだけなので、なかなかすんなり使うこともないでしょう。
お客様によっては社長の決裁なしに資機材を変えることを許可しないというお客様もいらっしゃいます。
資機材には経営的な戦略があって変えるものなので全社統一が本来は当然。
現場によって資機材が違うなんてことはあってはならないのですね。。。
製造業だったらクレーム
会社によっては現場ごとに資機材が異なるというのもあるあるで、そういう会社はおそらく作業方法の統一もされていない。
その結果現場ごとに品質はマチマチ、利益率もマチマチ、会社として提供しているサービスもマチマチですね。
品質がバラバラな製造業があったとしたら毎日クレームの嵐です。
人がやることなので仕方ないと諦めていることもあるでしょう。
それを統一し管理するのが本社スタッフの仕事。
現場にいると現場のことしか見えません。
会社全体が見て情報を精査して方針を決めるのはなかなか現場判断ではできないことです。
現場の管理者によって品質も利益率もバラバラになるというのは本来あってはならないこと。
うちの会社では現場の評価は決まったものを決まった通りに運用管理できているかどうかが評価の基準としています。
決めた通りにやっていて結果が出ないということは、決めたことが間違いということなので、見直しのひつようがありますね。
例えばダスターのかけ方を正しくかけることができていればそれだけワックスの痛みを減らすことができるので、定期清掃周期や作業時間の短縮につながります。それが利益に直結するので評価になるんですね。
問題を問題と思わなくなる悪習慣
改善を諦めたら問題解決はできず、問題を問題とも思わなくなります。
この業界不思議なのは、現場でお困りのこととか問題はありませんか?と伺うと、「問題ない!」と即答されることって結構あります。
現場を見ると問題だらけ。。。
聞いてみると、色々やってみてダメだったからこんなもんだと諦めているよう。
こんなもんにしかならないからこれは問題でないんだと。
「だいたいこんなもんだよ」というのはよく聞く話。
これは恐ろしい悪習慣で、現場品質だけでなく、様々なことにおいてそうなっていきます。
「よその会社もこのくらいだから」
と言われることもありますが、言い換えると「競合と同じレベルです」と自分で認めてしまっているようなもの。
競合と同じレベルとなると商売やりにくいですね。。。
諦めずに競合よりレベルが高ければ商売もずいぶんとやりやすくなるもんです。
だからこれは大きな問題なんですね。
ちょっとした問題を解決していけば現場は必ず良くなります。
そして改善が早ければ早いほど会社の有利になり、作業も楽になります。
業界のトップクラスのお客様を見ていると、小さな問題でも貪欲に改善をされています。
問題を見るには
問題は見えている問題もあれば見えていない問題もあります。
分からないことが分からないというのと一緒で、自社の問題は見えないのです。
その問題は、他社を見て自社と比較するのが一番。
なので、色々な会社と一緒に作業したり、色んな人と情報交換することも必要です。
そして問題を明確にして解決していくかが企業の生き残りを分けるかもしれません。