契約書は大事
世間では吉本興業の話題で持ちきりとなっていますが、あの規模で口頭契約というのはすごい話です。しかしビルメン業界の多くは口頭契約が多いのです。
「電話であそこの現場お願い!」なんてことはよくある話。
もちろん口頭でも契約は成立します。
しかしトラブルがあった際に証拠が残らないので、何に基づいて発注して、作業したのかがあとで証明しにくいですね。
最近はメールでのやりとりが増えているので証拠が残りますから、ずいぶんと証拠が残るようになってきています。
私自身も、ものが覚えられないのと、あとで検索ができることから、電話中心でなくメール中心になっています。
見積書をお客様のところへ持っていくことはありません。
契約書は自分自身や自社を守る為のもの
契約書(注文書も注文請書も契約書)というのはうまくいっている時には別段必要がないものです。しかしトラブルが起こった時には、契約書が守ってくれるのです。
なので面倒であっても正しく作成しておいた方がいいのですね。
わずかな手間を惜しんだばかりに、大きなトラブルで痛手を被ることもあります。
この仕事をしていると契約書のほとんどは、お客様との契約書、働くスタッフさんとの契約書ですね。
お客様との基本契約書がない会社は結構多いものです。
そしてひどい会社になるとスタッフさんとの契約書がない会社なんてのも。。。
スタッフさんとの契約書がない会社は、お客様との契約書がない会社よりもっと危険だったりします。
働く人もそうですが、会社の方が危険なのです。
お役所は正しくやっている人の味方
労働争議などがあった際に、労働基準監督署は労働者の味方であり、企業の敵というのが一般的な見方です。これ税務署なんかもそう思われがちですが、実は違って法律に沿って正しくやっている人の見方です。
当社にも大昔ブラック事務社員がおりました。
仕事もそんなに忙しくなく残業なんて存在しない頃、契約書は9〜17時で固定だったのでタイムカードも要らないやとしていました。
しかしそのタイムカードがないのが問題でした。
その社員は辞めた後、内容証明で残業代を請求してきました。
残業の許可はしていないのだが。。。
当時ネットで会社からお金を取る方法というのが流行っていた時代で、調べるとその手法も書いてありました。
残業なんてありえないのに、、、と思って調べてみると、残業している時間に会社から10分にあったお店の領収書が出てくる出てくる。
小さな金額の事務用品だったので、あまり気にしていませんでしたが、出るわ出るわ。。。
明らかにうちの会社にそんなに事務用品ないし、完全に私物。
結局その辺りから残業していない証拠を集めて労働基準相談所に相談した結果、担当官が怒って元社員に電話したということがありました。
詐欺で刑事告訴できるレベルですね。
今考えれば、パソコンの起動とシャットダウンのログを見れば簡単にわかると思ってしまいますが。
ちゃんと契約書やタイムカード、就業規則などは整備しておきましょう。
印紙税
お客様との契約だと金額によって印紙金額が変わり、金額記載のない基本契約は4000円にもなってしまいます。そうなるとなかなか基本契約を交わさなかったり、印紙税を減らすように記載金額を年額から月額で記載したり。
ちなみに契約期間がある場合は、契約期間での金額で計算しますので、その手段は税務調査の際に指摘が入り否認されます。
税務調査では、契約書の有無と印紙が貼ってあるか必ず確認する項目ですからすぐにバレます。
最近ではクラウドサインのような電子契約が主流となっており、紙に印刷しないことで印紙税もかからなくなっています。
当社でも紙での契約にこだわらないお客様とはクラウドサインでの契約をしています。
正しく契約書を揃えて安全に仕事をしていきましょう。
2019年07月21日 12:20