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アーカイブ 評価の基準

2020年7月9日の記事のアーカイブです。


現場で作業する人は差別化をするために過剰品質を出しがちです。
その結果、そこまでしなくていいから減額してくれと言われるのはよくある話で、わたしも昔、総合スーパーや食品スーパーのメンテナンスをしていた頃、「こんなに綺麗にしなくていいから20%減額してくれ」と店長や総務課長によく言われたものでした。


20年近く前の技術レベルでは、品質を落とさないから原価を安く管理できるという状況で、品質を落とすと逆に手間がかかるのでそれは難しいことでした。
しかし今はそうではありません。
光沢をさほど出さなくて良いのであれば、ワックス塗布はワックスの層がなくなる寸前まで塗らずに、ずっと光沢復元洗浄で管理することで、作業原価をかなり抑えることができ、管理も非常に楽になるので、10%くらいならコストダウンしても逆に毎回塗らなくて良いのであれば逆に利益率は高くなります。


つまりは多機能還元水によって光沢復元洗浄の復元幅が昔より大きくなり、そういったことも可能になったのですね。
またガラス清掃についてもそうです。
多機能還元水によってこれまでのようにガラスが汚れなくなるので、年1、2回程度のメンテナンスでも十分になっていきます。
その分単価を上げれば良いだけですね。


品質はそこそこで良いので、年間コストを削減する提案をしてくれることが顧客の評価基準になっているのです。
ナノプラスはそれを実現する為の手段。
業界の他メーカーや他のビルメンさんがどれだけそれを理解し実行できているでしょうか?
つまりはほとんどやっていないのならやってしまえば良いのです。


昨今、特に首都圏では人手不足が顕著です。
年間回数を減らしたり、作業時間を削減しなければもはやメンテナンス自体が成り立たなくなっているのです。
これは地方でもそのうち同じことが起こってきます。
それなのに単価は上がらないという経済学では謎の現象が起こるのがビルメン業界ですが、そうやって単価を上げていく方法も知っておかなければ取り残されてしまいます。



↓ここから過去記事

以前経営の勉強会で取り上げられたMoney Ball。
Netflixにもありますが、財源に乏しい球団が、これまでのスカウトの常識を無視して、野球を統計学で分析してチーム作りをしていき勝利するというもの。
打率や打点、ホームランの数は無視するのです。
打点は運、投手の勝ち負けも運

 
評価基準は出塁率


この話メジャーリーグの実話を映画化したもので、メジャーリーグでも日本のプロ野球でも非常識のような話なんですが、実際に結果を残していて、勝敗には打率や打点、ホームランの数ではなく、出塁率が一番勝率の関わる要素だったのです。


 

現場品質もそう

光沢度計とか汚染度計というのはビルメン業界が勝手に言っていること。
ビルのオーナーさんがそんなこと求めているでしょうか?
黒光するワックスなんて不衛生極まりない価値のない状態。



 

お客様の求めるものは?

建物の用途によって色々あるかもしれませんが、見た目の問題や衛生面の問題から判断すると、経常的に汚れていないことを求められている傾向にあります。
常に汚れがあれば、見た目の汚さに加え、菌の繁殖、害虫の発生につながります。
それを防ぐには、常に綺麗にすることだけでなく、汚れにくい状態を維持することが重要。
化学的にも物理的にも汚れにくく汚れが除去しやすい被膜、汚れを呼ばない洗浄液というのは地味ではありますが、管理面では非常に重要です。


びっくりするほど綺麗でなくても汚れていなければ良いというのがビルオーナーによくある意見。
そしてコロナショックによってコストを削減していく必要があります。
そうなると、光沢を抑え気味で毎回ワックスを塗らず、光沢復元洗浄で管理する提案ができる方が強くなっていきますね。

清掃会社は自己満足の人が非常に多い業界です。
過剰な品質は過剰なコストがかかっているのです。
過剰なコストは無駄でしかありません。
お客様にちゃんとヒアリングして、評価を受けていきましょう。
2023年08月31日 05:55