得意分野を伸ばす
ここでいう得意分野とは、その人にしかできないスペシャルな絶対的な能力というのではなく、好きだったり得意だったり、仕事をしていく上で武器になるもの。なぜスペシャルな能力でないかというと、そんなものを持っているのは一部な特殊な天才なのであまり参考にならず、その能力を持つ天才については、能力の活かし方がまったくやり方が違ってしまうから。
なので、業界でNo.1とかいう能力でなくていいのです。
企業経営や現場作業において何が得意かを整理してそれを伸ばすことで強力な武器になります。
今の世の中、苦手なものは外注するなり、AIに任せるなりした方が良いのです。
私も労務関係が嫌いなのでソフトで処理しています。
大企業の生産性が高い理由
色んな仕組みが出来上がっていたりはありますが、結局はそれぞれが得意な専門分野しか仕事をしない為、生産性が高くなっています。中小企業だと資本も人数も少なく、社長が全部自分でやってしまう良くあるパターン。
まさに自分がそうでした。
会社に必要な士業の実務が全部できるようになってしまう。
しかしこれが落とし穴。
自分でやればお金かからないじゃんと思いがちですが、それを人に任せて自分の得意分野やらないと低い生産性しか出ず、自ら魚を釣って、自ら農業をしてと全て自給自足の生活をやっているのと同じなのです。
それには大前提が
自分の得意分野でどれだけの生産性が出せるか。人に頼むほどの生産性(=利益)が頼む金額以上出ないと、頼もうという気にはなりません。
頼むことを高いという感覚ですね。
最初は誰でもそうです。
それでは生産性自体が低いので得意分野を強化していく必要がありす。
量でなく質を向上させていきます。
量が増えても生産性は変わらず、過度に量が増えると、逆に生産性は落ちていきます。
生産性とは売上でなく、時間当たりの利益額で、これが増えないと収入は増えていきません。
例えばうちの会社で言えば、ガラス清掃ができない訳ではありません。
しかしガラス清掃専門の会社に頼んだ方がより面積も稼げて結果的に安いのです。
そしてガラス清掃専門の会社にとっては、慣れない床のメンテナンスを自社で時間をかけてやるよりは、うちのような床のメンテナンスに強い会社に頼んだ方が実は利益が取れます。
この業界の悪い考えは、自分でやれば全部儲けという考え方。
仕事が少ないうちはそれも仕方ないかもしれません。
しかしそれを続けていると全体的な生産性は落ちていきます。
特に個人事業だと、事業としての利益と自分の収入を混同しがちで、事業(法人)としての利益ベースで生産性を考えていかなければなりません。
件数で売上を稼ぐ限界
普通に作業する以上、稼働日数×人数による作業件数しか売上はなく、利益率もさほど変化がありませんから、売上も利益も限界が見えてしまいます。飲食店でいうところの、客単価×席数×回転数(本来はもっと細かく計算します)で、客単価1000円で5席が5回転しても25000円以上の売上を上げることは困難です。
現場の作業も同様で、床のメンテナンスでは人数と機械に対しての限界面積が存在します。
12インチのポリッシャーで3人で作業したって、1日5000㎡の洗浄ワックス作業は努力と根性でもできません。
この仕事は管理現場に対して適切な人数と機械の構成によって決まります。
人数を増やして機械を増やしていけばどんどんこなせますが、同じレベルの人を増やすことは不可能で、増やせば増やすほど中身は薄くなり利益率が落ちるだけでなく、求人広告費に利益を喰われていきます。
何よりそんなに都合よく人は増えません。
つまり作業が得意で作業を伸ばしていってもそれだけでは限界があるのです。
管理で稼ぐ
なので作業でなく管理でも稼いでいかないと生産性には限界が。管理で稼ぐというのは、
耐久性を出して年間の作業回数を減らしたり
作業面積を減らしたり洗浄作業で終わらせて作業時間を減らすこと
を意図的にコントロールしていくことです。
これができるようになると1人で稼げる面積が増えていく(生産性が上がる)ので、1人あたりの利益が増えていきます。
全員が全員管理が得意になる必要はありませんが、現場の施工が得意な人、管理が得意な人と社内でバランスが取れるといいですね。
2019年12月13日 21:50