見えない赤字物件
このコラムのゆっくり聴き流し動画はこちら活動基準原価計算について
wiki先生より引用
活動基準原価計算(かつどうきじゅんげんかけいさん、Activity Based Costing)とは、原価計算・管理会計において製造間接費を管理する方法である。英語の頭文字を取ってABCとも呼ばれる。後により包括的な活動基準経営管理(wikidata)(ABM)に拡張された
と読んでも分かりにくいことが書いてありますが、本当に正しい原価管理しましょうねという話です。
例えばある物件で、現場を巡回する人のコストはそれぞれの現場の原価計算に入れていますか?
99.999%の会社が入れていないと思います。
しかしこれざっくりでもいいので、入れておかないと本当の原価わからないのですよね。
本当はさらに本社の事務員さんや家賃など様々な経費がかかってくるのです。
もはや不可能ですね。
でも簡単な方法があります。
前年の販売管理費比率(現場で作業する人の人件費を除く)が出して、全ての現場においてその%を売上に対して経費として載せて現場の経費を計算します。
大手の会社だと、本社経費10%、営業所経費5%なんて決まった会社もありますね。
つまり利益率15%だと利益がないということです。
このラインが見えていないから、現場単位の収益は十分出ているのに、決算書での利益が出ないのです。
販管費比率による問題
現場によっても手間のかかる現場、手間のかからない現場があります。
それだと管理するのにコストが違うので、同じ販管費で計算してはいけませんね。
あと距離が遠い現場もそうです。
手間のかからない現場をA、普通の現場をB、手間のかかる現場をCとします。
A,Bは販管費で見てもいいと思いますが、Cについては、実際にどのくらい管理するのに経費がかかっているか計算をした方がいいでしょう。
何度の行っていれば当然利益が食われていくので赤字になります。
また定期清掃でも現場の作業時間で計算する会社が多いですが、そこまでの行き帰りの時間や積み込みなどの時間もかかります。
厳密に計算してみて、
利益のでない現場は値上げ交渉をして、継続するかやめるかはっきりしましょう。
利益が出ない物件は、キャッシュフローを回す為にはあった方がいいかもしれません。
しかし必ずそこが足を引っ張り、会社を長期的に厳しい状況へ追い込んでしまいます。
明らかな赤字ならわかっているからいいのです。
利益が出ていると思って管理するから危ないのです。
結局手間がかかって人手不足になりますので。
2020年11月12日 10:00