契約書の話
契約書なんて関係ないよと言われる方も多いでしょう。
しかし生きていく上で、これを知らないとトラブルに巻き込まれる原因にもなるのです。
そして知っている人が意外に少ないことにびっくりします。
経営者であっても知らない人の方が多いようです。
契約書は注文請書、これらは取引の内容を証明するものですね。
しかしそれらには厳密にルールがあり、それを知らないとミナミの帝王やナニワ金融道に出てくる被害者にもなりかねません。
お金に関するトラブルは、この2つの漫画を見るのが1番です。
色んな詐欺の方法も出てきますから、自分の身を守る為に必要な読本です。
実印を押すということはそれだけリスクも伴うことなのです。
とはいえこの業界は口約束の多い業界。
言っただ言ってないだということは多くあり、そこから払うだ払わないだというトラブルに発展することもあります。
契約書は締め支払いの期間や、発注金額などが記載された重要な書類であり、トラブルになった時に自分の身を守るものです。
大手の会社になればなるほどこの辺りはきっちりされています。
印鑑を押す
名前の記載もしくはゴム印を押した上に被せて押印します。
被せずに押印する人が稀にいますが、偽造の印鑑を作られる原因にもなりかねません。
捨印
間違えていた場合に自由に修正くださいということで、空欄に印鑑を一つ押すやつです。
役所などでは一般的ですが、1番やってはいけないのはこれ。
訂正し放題ということなので、ミナミの帝王のように恐ろしいことに巻き込まれかねません。
割印
ページごと、もしくは白い製品テープの場合は表と裏に押印します。
これがないと製本をバラされて、別の書類を差し込むことも可能になります。
また印紙にもこれはうちが貼った印紙ですよと割印をします。
昔からあるのは、お客さんからうちの分も印紙を貼っておいてというやつ。
これは印紙税の観点から見るとアウトです。
税金を肩代わりになってしまいます。
印紙の話
大前提として税金の話をする時は、国税庁のホームページから引用した話や自分自身の経験として記載します。
我々の仕事の場合は、記載された請負金額によって印紙税が変わってきます。
金額なき基本契約は4000円印紙になりますね。
注意するべき点は、1年の契約の場合、印紙税を抑えようと年額でなく月額で記載して節税しようとする場合。
契約期間が1年で記載されている場合は、その年額で計算するようになるので注意が必要です。
契約書は注文請書の印紙については、税務調査で1番最初にチェックされる項目です。
それだけ経営者の認識も薄いということなんですね。
契約書については、オンラインでできるクラウドサインのような契約書もあり、印紙税については紙に押印しない限りかかりません。
注文請書もFAXであれば対象外になります。
※詳細は最寄りの税務署にお問い合わせください。
訂正する場合
本来印刷した後に訂正ということはないはずなのですが、稀に発生することです。
この時は、何行目何文字訂正と空欄に記載して、訂正箇所に横線を引き、いずれかに被せて訂正印を押します。
空欄に押印してはいけません。
契約書なんて面倒だと感じる方は多いでしょう。
しかし金額が大きくなれば大きくなるほどリスクは増えていきます。
悪い人になると、そんな仕事を頼んでいないから払えないと仕事が終わった後にいう悪人だっているのです。
どれだけ売上があってもそれは入金になってこそ利益になるもので、入金にならないものほど非効率な経営はありません。
一般的には掛売り、つまりは締め支払いをするということはそれなりに信用が必要であり、事前に支払い能力について調査を行うのです。
そしてその調査にはコストがかかるので、大手の会社は間に既に取引のある会社を立てるのです。
ケミカルメーカーであれば、各地域に代理店があるように。
だからこそ大手の会社の取引口座を持っているということは信頼の証であり、それだけで金融機関の評価も上がるのです。
当然間が少なければ利益率も上がりますからチャンスも増えます。
だからこそ決算書の数字は大切なのです。
当社でも多くの方に製品を使って頂いていますが、全ての取引口座開設は不可能です。
とはいえショッピングサイトでそれは代替できます。
現場仕事でも金額の小さな仕事を依頼されると、請求書を作るだけで赤字になってしまいますので、基本的には単発の仕事はしませんが、どうしてもという場合はショッピングサイトに準備した金券を購入してもらって処理します。
最近はPAYPAYなどを導入される会社も増えてきて、作業終了時にPAYPAYで支払いということも増えているようですね。
請求書を作成して、封入して切手を貼って投函、入金の確認と考えると、これは結構な手間になります。
それが1取引先あたり10万円以上ならまだ良いですが、1万円くらいだと利益は飛び、やらない方が良い仕事になってしまいます。
多少手数料を取られてもサイトやQRコード支払いなどで処理した方が会計の手間も省けて良いさそうです。
2022年03月28日 10:00