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カーペットの洗浄液噴霧量②

前回からのカーペットの洗浄の話の続きです。


エクストラクターの回収率は高くて70%と言われています。
つまり水に溶かした汚れの30%は残留しています。
黒い水を作る訳ですから繊維はそれを吸って乾燥し、黒く染まるというのがカーペットメンテナンスの問題点です。
2回かけることでリンスできれば、100×70%×70%→残り9%となります。
このくらいであれば許容値であり、多機能還元水が乾燥過程で脱色してくれますから、よほどアップライトが下手でない限りは黒く染まるリスクも少なくなります。
逆に言えば2回かかるように作業しないとどうにもならないとも言えますね。


汚れが多いとカーペットの洗浄は大変です。
なぜ汚れるのかというと、洗剤を使うから界面活性剤が残留し、汚れの量が増えるのです。
アルカリ電解水も40倍や20倍のように濃く使うとカーペットの油分が抜け、カーペットはその油分を汚れで補います。(使い続けるとパサパサになっていくのが分かります。)
多機能還元水のようにカーペットに優しい洗浄液ならその心配もありません。
油汚れがひどい場合は、重曹を添加したり、アルカリ電解水を100倍くらいで添加することもあります。


多くの方が汚れを取ることに注力しますが、汚れなければあまり多くの汚れを取る必要がないのですから、うまくバランスをコントロールしながらメンテナンスすることがポイントで、汚れが少ないことは作業時間の短縮やメンテナンス周期の延長を意味し、それは利益率の向上を意味します。
これまで洗剤で洗ってきたカーペットに残留した界面活性剤は本当に大変です。
特にコロイド界面活性剤は通常のものより除去が大変です。
しかしすこしずつ抜けていくごとにカーペットは汚れにくく、メンテナンスは楽になっていきますので、エリアを絞って順番に界面活性剤を抜く作業をされるのをお勧めします。
その場合は、カーペット表面に洗浄液が浮くほど噴霧する場合もあります。
残留した界面活性剤の量に見合った水の量が必要になりますからなかなか大変です。


また残留した界面活性剤を抜くとなると泡もすごいですね。
消泡剤は各社ありますが、うちの現場では消毒用のアルコールを消泡剤として使っています。
安いのはもちろんですが、シリコン系のようにベタつきが残ってマシンが汚れないのが良いです。
2023年09月18日 05:55