傷がサンドイッチ
前回「傷がサンドイッチ」
という一般的にはおかしな日本語を書きました。
おそらく読み流された方も多いと思います。
しかし傷も上にワックスを塗ることでサンドイッチになるのですよ。
光沢度計でワックスの光沢を測りますが、ワックス被膜は1層ずつ反射しているので、綺麗な層を作っていくと光沢も写像性も上がります。
青パッドなどで下手に傷を入れて塗った被膜と、使い古しのSPPパッドで均等に細かい傷を入れて塗った被膜では写像性も光沢も異なります。
つまりはすべての層でそのようになっているのです。
うちの現場の写真をHPやインスタで見ていただくこともあると思いますが、昔のドライメンテナンスのように10層以上塗りこんでバフなんていうことをしていません。
その辺りがちゃんとできていれば3,4層あれば十分なのです。
そしてそれは新しい技術でもなんでもなく、単純な基礎研究の繰り返しからできたもので、理屈がわかっていれば簡単にできるのです。
ちょっとした現場での技術
ナノプラスで減膜量を増やしたい場合には、洗浄液は多機能還元水とnano+クリーナーそれぞれ500倍で新品のSPPパッドで洗ってみましょう。
たっぷり減膜できます。
しかし表面が荒れてしまいますので、洗浄液を回収せず、パッドを使い古しのSPPパッドに変えてもう一度洗って表面をならしてやります。
この1工程は手間のようですが、ワックスを2層塗るより、一手間かけて1層で済ませる方が綺麗に仕上がります。
回収時に洗浄機に黄パッドをつけて回しながら回収してやればなお良しです。
傷を塗って消すのではなく、洗って減膜して消すという典型的な例です。
白い床材ではこういった傷はわかりにくいですが、濃い色の床材では非常に目立ちます。
量子フロアメンテナンスで界面活性剤ゼロになるとさらにもう一段上のこともできるようになり、さらに被膜表面が平滑になっていきます。
今回は洗うことによるワックス被膜のレベリングについて書きましたが、次回は塗るワックス側のことについて解説します。
2023年11月06日 05:55