完全密着するワックス③
ここまでは剥離してUAコーティングを塗る前段階の話です。そこから床材をしっかり乾燥させてからUAコーティングを塗りますが、天気の良い夏でも最低30分は床材の乾燥時間を取ってほしいものです。
冬で床温が低いとエアコンをつけますが、室内の気温と床温の温度差で結露します。
つまりは床材が乾かないのです。
これは剥離でなくワックスがある状態での洗浄も同じですから冬はワックスを塗るなということになっています。
2階のように地面から離れていたり、1階でも地面から浮かせてあれば別ですが、地面に直接床が貼ってあるような床だとそれは顕著です。
18Lのワックス缶の話になりますが、極端に寒い日だと床に直置きしていると未開封でもワックスが凍ってしまうことがあるのです。
ダンボールが敷かれてあったり、棚にのっているだけで違うのですけどね。
凍ったワックスはもう使うことはできません。
塗ってもちゃんとした被膜にならない部分が出てくるので、結果剥離しないといけなくなります。
北海道向けには冬季にダンボールにワックス缶を入れて出荷という対応になっていましたが、最近はそれ以外の地域でも極端に寒くなって大雪という今季の冬でした。
それも踏まえて来季は北海道以外の地域でもそういったことが想定される場合にはワックス缶をダンボールに入れて出荷することを検討しているところです。
話を戻して、ちゃんと乾燥させて上にUAコーティングを20分以内に乾燥する量で塗ります。
UAコーティングの場合は乾燥時間の2倍硬化時間が必要です。
15分で乾燥して柔らかいけど歩けるようになったら硬化時間を30分取ります。
床温が低いと硬化時間は長くなる傾向にあります。
そうして硬化して表面のベタつきがなくなり、さらさらになって初めてその上にUAコーティングなりUAフィニッシュLなり塗ることができるようになります。
剥離→リンス2回→乾燥→UAコーティング塗布乾燥硬化の工程を考えてみてください。
ちゃんと密着率を出そうと思うと意外と時間も手間もかかるのです。
次回へ続きます。
2024年05月02日 00:00