仕事の方向性と仕様での差別化6
前回からの続きです。自動車業界を見るとわかりますが、どの業界も競合ではなく、協業の時代へ変わっています。
ビルメン会社やケミカルメーカー、マシンメーカーもそうです。
競合しているからと取った取られたと争って書面上の単価を下げる競争しかできない会社は業界として必要がないのです。
ナノプラスのようにこれまでとやり方を変えることで年間金額を下げるのであれば話は別で、それはむしろ業界の為になることです。
業界は人手不足です。
つまりは受注しても仕事ができないことも多いので、安く受注する意味がないのですが、なぜかこの業界はそうでないところが多いのです。
誰でも知っている経済学の常識ですが、需要と供給のバランスで、
需要>供給→価格上がる(供給不足)
需要<供給→価格下がる(人手が余っている)
現在は明らかな供給不足ですがなぜか価格を引き下げる会社がまだあるのが不思議でなりません。
目の前のことしか見ていないから税引後利益で原価計算したら赤字になっているのに知らずに赤字の仕事を受けている会社も多いです。
1000㎡規模のチェーンストア店舗なんて現場だけではなんとか利益が出ているように見えますが、ちゃんと原価計算したら今の単価は赤字にしかならないものばかり。
たくさんあるから安いという流通業の理屈がなぜかビルメン業界にもなじんでいますが、安い単価のものがたくさんあるのは罰ゲームでしかないのです。
物を売る理屈とビルメンの理屈は違うのですから。
1000㎡が10店舗あるのと、10000㎡が1店舗では面積が同じでも後者の方がはるかに利益が出ます。
利益が出るのは100㎡程度の一式単価の物件か、3000㎡以上のエリア管理できる物件になっています。
次回へ続きます。
2024年10月21日 00:00