ワックスの適正な乾燥時間のコントロール③
前回の続きです。ナノプラスの場合は光沢復元洗浄しますからより薄塗りが可能ですし、薄塗りも厚塗りも意図的に塗り分けます。
正しく乾燥させることができれば厚塗り1層が一番耐久性が出せます。
薄塗りだと3cc/㎡くらいで塗ることもあります。
普段は10〜20cc/㎡
厚塗りだと40cc/㎡以上で塗ることもあります。
これはワックスやコーティングのスペックに関係なく塗り分けができるように、UAフィニッシュLやfinish+は粘度が低くなっていて、UAフィニッシュLに比べfinish+はさらに伸びがよく薄塗りができるようになっています。
UAコーティングのように粘度が高いと厚塗りはできても薄塗りは難しくなりますから粘度を低く設計しています。
環境によっては薄塗りが必要な場合もありますから、両方に対応できる製品スペックと技術が必要です。
たくさん塗ればそれだけ乾燥時間はかかり、20分以上乾燥しなければしっかりとした被膜にならず、ダメな被膜が大量に出来上がってしまいます。
例えばfinish+の基準として、
乾燥の良い環境→20cc/㎡
乾燥の悪い環境→10cc/㎡
くらいを目安にしています。
finish+は一般的なワックスに比べ、低温や高湿度でも乾燥してくれますから比較的メンテナンスがしやすいと思います。
早く乾燥させたい場合にポイントになるのは、洗浄中に上がった湿度を一旦下げてからワックスを塗布することです。
洗浄中に洗浄液を150cc/㎡くらい塗布しますから湿度は10%くらい上昇します。
10%上がった湿度を換気や冷房・除湿で湿度を洗浄前に揃え、ワックス表面や床材がちゃんと乾燥してからワックス塗布をすることで乾燥時間は短縮されるとともに密着率が上がり耐久性が向上します。
汚水回収したらすぐに塗りたい人も多いでしょうが、乾かないのに塗っても余計に状況が悪化するだけですから急がば回れです。
次回へ続きます。
2024年12月23日 00:00