視点の移動
前回からの続きです。セミナーでも最初にお話させていただきますが、
どのような用途の
どのくらいの広さの建物
をターゲットにされていますか?
という話をさせていただきます。
1回のセミナーで1社もしくは1グループ限定とさせていただいているのは、その会社に合わせたセミナーを行うためです。
同じ店舗でも100㎡くらいの美容院ばかりやっている会社と10,000㎡以上の大きな店舗をやっている会社では考え方がまったく異なります。
例えば、ケミカルを海外のものを好んで使われる方もいらっしゃいますが、基本的にはドライメンテ用ワックスでありバフをかけてこそ真価を発揮するワックスです。
バフの入らないトイレや階段には不向きですし、そもそも日常管理のないところに塗っても7000円代のワックスの方が美観も耐久性も高くなります。
そもそもドライメンテナンス用ワックスとウェット用ワックスの設計について大きな違いはバフレスポンスの違いですが、どうすればバフレスポンスが良くなるかというところまで明確な違いをご存知の方も少ないようです。
それを知っていれば日常清掃でバフのない現場にワックスを塗ろうとは思いませんし、月1回の定期でバフをかけようなんて思いません。
剥離がないようきっちり減膜洗浄ができるのならワックスを薄くでも塗ってしまった方が早いですからね。
ある時期を境にドライメンテナンスの世界では「何年塗っていない!」というのが信仰のようになってきました。
それでいつも綺麗なら良いのですが、意外とそうではありませんし、同じ現場をウェット用ワックスで管理したらどうかという話です。
ナノプラスではバフによるワックスの粉やパッドのカスが空気中に舞うことからバフの使用を前提としていません。
床を綺麗にするということは空気を綺麗に保つことなので結果的に空気を汚すバフはその視点では存在しえないからです。
また自分自身がワックスの粉を吸い込みたくもありませんし…
現場のことだけ考えれば、ワックス塗布がなかなかできない病院なんかはドライメンテは良いでしょうね。
元々光沢復元洗浄を開発したのもバフをしないためでした。
空気が汚れる問題もそうですし、ワックスを塗ったような光沢にするまでにバフを頑張るのはとても時間がかかるんです。
プロパンバフでやってしまえば一瞬ですが、音や排気の問題から使えるところも限定されてしまいます。
そういった問題を無しにしてしまえば、多機能還元水+まないのきよみず+パープルパッドで洗浄機1パスして表面を整え、被膜に柔軟性を持たせてからプロパンバフを掛ければ、簡単に定期清掃は終わります。
そもそもバフがなくても終わるレベルなのですから。
やっていることは日常清掃レベルでしかありません。
しかしそれが現在の技術水準なのです。
現場を綺麗にする以前に、空気を汚すことがいけないという視点に立ったからこそ見えてきた世界といえます。
そしてどちらが優先度が高いでしょうか?広い視野で見えているでしょうか?
物事を見て判断する時に必ず広いところから狭いところを見なければ、狭いところから広いところは見えないので判断を誤ってしまいます。
次回に続きます。
2025年11月10日 00:00