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「過不足のなさ」という本質 ノイズを削ぎ落とす 2

前回からの続きです。


 

これまで様々な業種の多くの経営者にお会いしてきましたが、事業で莫大な富を築き上げた億万長者の経営者たちに共通しているのは、驚くほど「シンプルで過不足がない」という点です。

複雑化させることは、それ自体が経営の「過」なのです。

事業とは、いらないものをどこまで削ぎ落とせるかによって、最終的な利益率が決まります。

成功する経営者は、単なる「売上高」ではなく「利益率」にフォーカスしています。さらに言えば、それは単なる「粗利益」の数字ではありません。

多くの経営者は粗利の高さに目を奪われがちですが、その高い粗利を生み出すために、どれほどの手間や見えない経費がかかっているかという「真のコスト」を見過ごしているケースが多々あります。

 

 

例えばビルメンテナンス業で言えば、会社から物理的に遠い場所にある物件が挙げられます。

どれだけ表面上の利益率が高い案件であっても、移動するだけで多大な時間と経費が浪費されます。

営業スタッフや管理スタッフの貴重な時間が奪われることは、他のはるかに生産性の高い仕事をする機会を失うという「見えない巨大なコスト」を生み出しているのです。

さらに言えば、遠方の物件で万が一クレームが発生し、その対応に追われれば、それだけで数年分の利益が一瞬で吹き飛びます。
この「見えないコスト」こそが、会社を蝕むノイズなのです。

 

 

事業を拡大していく過程で、顧客から「これもやってくれないか」と頼まれる機会は頻繁にあります。しかし、それが自社の本来の本業でないならば、敢えて自社で抱え込まず、それを本業としている信頼できる他社を紹介する方が、遥かに賢明な判断です。

顧客からは課題を解決してくれたと感謝され、紹介した企業からはビジネスの機会を提供してくれたと感謝される。

双方に大きな恩を売り、良好な関係性を築いておくことこそが、中長期的な視点において会社に最大の利益をもたらします。

自社のアクションを本当に必要な本業だけに絞り込み、徹底的にシンプルに、過不足なく研ぎ澄ましていくこと。

それこそが、トラブルのない健全な循環を生み出し、企業の利益率を最大化させる方法であり、何より経営者自身も楽な経営ができるポイントなのです。

2026年07月23日 00:00

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