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ワックスの適正な乾燥時間のコントロール④

前回の続きです。


換気については先日こちらのコラムに書きましたが、ダクトファンが非常に有効的です。
最近はマキタのバッテリーを100VのACコンセントに変換するアダプターも売られていますから、コードレスダクトファンとして場所を選ばず使えます。
ちなみにこのペール缶に入る150mm径のものでも大型の送風機よりはるかに高い風量と換気能力を持っています。
そのような換気をちゃんと行っていれば乾燥時間が30分を超えてしまったなんてことは起こりませんから、湿度を考えなければいけない環境であれば小さいもので良いので湿度計を持ち込むのが正解です。


ビルドアップを防ぐために意図的に薄く塗ることもあります。
どれだけたくさん減膜してもたくさんワックスを塗っては総合的に減膜できませんから、多めに取って薄く塗るというのが近道です。
薄く塗った場合に問題は早く乾いてしまいレベリングしないという問題が発生します。
そこで今度は薄く塗るけどすぐに乾かさない対策をします。
しっかり換気して湿度を下げてからワックスを塗りましょうと先ほど述べましたが、エアコンは止めてしっかりと換気をせず床面の乾燥が確認できた段階でワックス塗布をはじめます。
そうすると薄塗りでも乾燥しにくいですからレベリングの時間を取ることができます。
8分くらい経過してからエアコンをつけたり換気をはじめればそこからすぐに乾いてくれます。
ちょっとしたことなんですが、こういった技術の積み重ねがプロとしての引き出しの数を増やし、いろんな環境の現場に対応できるようになっていくのです。


レベリングについてですが、現在finish+に合わせてレベリングをさらに良くすべくモップ生地のアップデートを行って現場でもテストを進めており、かなりよい結果になっています。
現在の生地の原反在庫と注文量のバランスにもよりますが、トレールモップおよびトレールワックスモップの刷新を来年度に予定しております。
ウェットダスターとしても回収率や耐久性も含め良い結果が継続しています。
finish+は乾燥時間が早すぎて目の細かいトレールワックスモップですら薄塗りだと乾燥させるとモップの線が見えるという状況ですから、他社のワックスモップだと論外ですし、基本的に薄塗りして早く乾かすことに無理がありました。
ワックスモップが新しいバージョンになることで薄塗りで早く乾燥してもレベリングするということが両立できるようになります。
またレベリングが良いので同じ塗布量で塗った場合にも光沢度や写像性の差が出てきます。


このようにまだまだ技術は高めていくことができます。
そしてその高めた技術をその努力をした人だけのもの。
ただナノプラスを使うだけでは差別化とは言いません。
このような努力や研鑽が他社の真似のできない本当の差別化になっていくのです。
2024年12月26日 00:00