ビルメン業界のプラットフォームnano+
 

フロアメンテナンスシステムnano+に量子技術をプラスし
【世界初】量子フロアメンテナンスシステム(QFS)へ進化しました
水の技術の応用した姉妹品Bath+もご好評頂いております

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開発者コラム

見えないコスト

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前回はナノプラスの本質について書きましたが、今回は多機能還元水を例にしてみました。
多機能還元水の特徴としては、↑のような見える左側の効能部分というのがあると言えるでしょう。
現場で作業をしていると左側に視点が行きがちです。
しかし現場管理をしたり経営的な視点からだと右側の見えにくい効能部分によりフォーカスするのではないでしょうか。



前回にも出ましたが、この右側が見えていない人が意外と多いのです。
そしてこの右側の部分は見た目は地味ですが、運用上のコストを大幅に削減します。
多機能還元水の出荷先を見ていると実は病院が1番多いのですが、これをちゃんと見ている会社はこの右側をしっかりと認識して運用上のコストを下げているのですね。
運用上のコストは見た目のコストではなく、いわゆる見えないコストです。


この見えないコストがこの業界で利益を出せるか出せないかの大きなポイントです。
上記に挙げたものは多機能還元水のことについてだけですが、企業として考えた場合には、様々なことがあり、1人の会社であっても1000人の会社であってもこの見えないコストをどうやって圧縮できるかが重要になります。


以前コラムにも書いたことがありますが、当社の日常清掃スタッフの勤怠管理や給与明細は全てスマホの会計ソフトと連動したアプリでできるようになっています。
令和になっても、我々の業界では、現場に行ってタイムカード回収→給与計算→給与明細配布ということを現場管理者がすべての担当現場を回っているやっている会社もあります。
そうなれば1人で見ることができる現場管理数も減少しますね。


定期清掃の日程なんかもそうです。
会社によっては毎月出してくださいと言われるところもあり、毎月調整していると大変だろうにと思ってしまいます。
うちの会社は毎年2月に4月〜翌3月までの定期清掃のスケジュールは管理物件に提出済みなので年1回です。
ほとんどが第◯何曜日という組み方にしていますから、簡単に決まります。
これだけで手間は1/12に減りますから、こうやって業務量を減らして見えないコストを減らしていくのですね。


もちろん現場の巡回をしないわけではありません。
しかしこれらをしながら巡回するのと、そうでないのとでは業務負荷も変わりますし、本来集中すべきスタッフやお客さんとの対話、品質チェックなどの業務に集中することができて、1人あたりの管理できる物件数は飛躍的に増えます。


こういった見えないコストのコントルールができるようになってくると経営は大きく変わります。
すこし進次郎構文のような表現になってしまいますが、視点を変えて見ることで見えないコストのコントロールは重要だということが分かってきますね。
この逆から見た微妙な表現の違いが1番理解が難しいところです。
前回にも出た経営的な視点からこれを見るというところがポイントです。
同じように見えて本質的にはまったく違います。





 
2022年11月28日 05:55

アーカイブ nano+の本質

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2019年6月20日の記事のアーカイブです。
ナノプラスをどう捉えるかという視点の話です。
基本的な物事の見方というのは、大きなところから小さなところから見る方が全体像が見えるので、間違えた認識をしにくく、理解するスピードも速いのです。

ちょっとしたテクニックですが、本を読む時も目次がありますが、目次を全て見て全体の構造を把握してから読むことで全体像を理解した上で見ることができます。
子供の学校教育でも、いわゆる勉強の仕方を学んでから学ぶべきであり、教科書を最初に全て読んでおいて全体をある程度イメージして学ぶと学習効果が高いことが報告されています。

続きの大切な部分は下の続きます。


↓ここから過去記事

たまに聞かれる「新しく出た某社の洗剤とnano+組み合わせたらどうなりますか」という質問。。。
なかなか失礼なことを聞いてくれるなと思うことも。。。
そこに悪気はなく興味本位だとは思うのですが、よそのメーカーさんの商品と合わせて何が起こるか、だいたい想像はつきますが、立場上中途半端なことは言えないので、想定という前提か、テストをしていないので分かりませんとしか言えません。

こういった質問をされる方はまず本質が正しく理解できていないというのが明白です。
本質とは、何の為にそれを使っているのかということ。
これを全て紐解いていくと、目標達成する為にそれぞれが互いにバランスをとっていることが分かります。
なので、どれか欠けてもダメなんです。
指定品などの制約の中で、結果をわかっていて使われている方は別なので、どんどん使って頂ければと思っています。



 

洗剤とかワックスとか

例えば多機能還元水よりよく落ちる洗剤はいくらでもありますし、UAコーティングより耐久性の高いワックスやコーティングも世の中にはいくらでもあります。
当社でも全体のバランスを考えてリリースしていない商品があるのも事実。
もっと汚れを落とす能力を簡単に上げることはできますが、マイナスの面もあるのです。
それぞれに一長一短があり、良いところがあればその反面悪いところもある訳で、資材の一つを見てああだこうだと言っても、現場で出る結果はそれ単品で決まることはないということです。
よく落ちる洗剤の欠点も、耐久性が高いコーティングの欠点も、物の欠点もあれば、それを使うことで発生する運用上の欠点も出てくるのです。



 

バランスの崩れ=欠点が増える

そして完成度が高いシステムほど、何かを触ればバランスが崩れて、欠点が増えてきます。
どれだけよく落ちる洗剤を持ってきても、どれだけ耐久性の高いコーティングを持ってこようと、nano+が目指すところに向かっていけなければまったく意味がありません。
そして全体のバランスを取って、欠点を消しこみながら、誰が使っても求める結果を出せるようにするのがシステムメーカーとしてのノウハウであり、仕事です。
資材それぞのの単品は目標があって存在するものであって、資材があって目標が存在するということ自体間違いなんですね。



 

なので・・・

何も考えずに決まった通りに使って頂くのが成功への近道。
色々と考えるのは面白いかもしれませんが、まずは正しい基本を覚えてから変えていかないと、全体を理解できていないのに変えていっても、目標とするゴールからはかけ離れたところに行ってしまいます。
最初は基本の作業を正しくできるようになることが重要。
細かいところまでやっていくとベテランの人でも一朝一夕にはできません。
そしてそれを重ねていくうちに気がつくのです。
物を変えて何とかしようと思うより、マシンのメンテナンスや改善、人材の教育、営業の強化など、他のことに注力していった方が会社として前向きであることに。



 

特にnano+は

nano+ユーザーは一般的なビルメンさんと違って、システムにより最低限の技術レベルを担保していますので、仕事を頼む時も安心して頼めます。
ビルメンテナンス業は基本地元密着業なので、どこが地元かで会社の売り上げの限界は決まってしまいます。
ありえない話ですが、シェア100%になっても市場規模以上の売上にはなることはないので。
しかし他のエリアにでも自由に展開できるとしたら。
市場規模が大きな市場に出て仕事を受注できればどこが地元でも関係なくなるのです。
マーケットシェアの研究ではこれを「展開率」といいますが、展開率を上げにくい業種だからこそ、展開率を上げてしまえば他社との差別化ができて会社は伸びていきます。
そこで立ちはだかるのが作業を頼める会社の存在で、そして頼んでもちゃんといい仕事をやってくれるかどうか。
また大手の企業であれば、全国展開した時に、自社のスタッフで均質化ができるかどうか。
これは大きな問題なんです。

nano+は他の清掃システムのように綺麗になることだけでなく、特にそういった経営的な部分に重点をおいており、展開を容易に行えるというのも強みとなっています。
最近ではこのエリアのこのくらいの面積ができる会社を紹介頂けないかというお話もよく頂くのでご紹介させて頂いております。
エリアが遠いから対応できないと諦めることなく一度ご相談頂ければ、会社が大きく成長できるチャンスはもっとあるかもしれませんね。

↑過去記事ここまで


我々の実務レベルでもポイントになるのは、ナノプラスは何をする為のものかということ。
そこから理解していく必要があって、ワックスがどうとか、洗剤がどうとか、そんなことは後でも良いのです。
それよりも重要なのは情報や技術の方です。
ある程度はシステムとして現場で使う人を支援するような仕組みになっているので、物自体の細かいものを

会社であれば経営的なところから現場のことを見ることが重要です。
現場ばかり見ていても経営的にどちらに進むのかは分かりません。
どれだけ素晴らしい現場を作っても、それが生かされなければ意味がありません。
自分は現場しか作業してなく経営的な仕事はしていないからという意見もあるでしょうが、現場を良くすること=経営的に正解ではないことは、これまでのコラムでは明らかで、その現場だけ綺麗にしすぎる過剰品質も経営的には失敗なのです。

歴史に例えると日本の歴史を知ろうとすると、その背景にある世界の歴史を知らなければ、なぜ日本でその時代にその出来事が起きたのかは見えません。
それと同じで、会社全体や業界全体から現場を見ていかないと、現場だけの情報量では見えないものが多いですね。

この大きなところから見ていける視点というのは、抽象度であり、周波数であり、IQとはまた違った頭の良い人の視点であり、思考のパターンだったりします。
視野が増えることで、情報量が増えますから、これまで表側しか見えていなかったのが、裏側や内側、非物理的分野を見ることができるのです。
これは何も仕事に関わることだけでなく、人生においてかなり重要なことだったりします。
2022年11月24日 05:55

現場における地域差

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前回は会社規模における地域差について書きましたが、今回は現場に関わる部分の地域差の話になります。
水・空氣・土などが挙げられますね。


水の差
日本も北海道から沖縄まで広いので、水の質は硬水から軟水まで幅広いものです。
はじめて沖縄に仕事で行った時には、硬度が高いことから洗浄用の水が売られていたことに驚きました。
そんなことをしなくても別の方法があるのですけどね、多機能還元水を希釈するとか…
他のある地域では、鉄が錆びるのではなく朽ちるという酸化度の高い水も見たことがあります。
そういった質の悪い水で洗浄作業を行っても良いことになりませんから、多機能還元水のように水の質を担保するものが必ず必要なのです。
書いてしまえば一言ですが、これを理解して実践しているメーカーはないのですよね。


空氣の差
気温や湿度ということですが、2月に長野県では-7度で作業するのも大変でワックスは塗れず、かたや宮崎県南部では暖かくて冷ケースが並ぶ食品スーパーでもどんどんワックスが塗れるなんてこともありました。
ドライメンテナンスが流行った時代には「北海道ドライ」なんという夏にたくさん塗り込み冬はバフだけにして塗らないというメンテナンスありました。
ナノプラスはまさにバフなしでこれをやっていますね。
環境に良い時に塗り込んだ場合の耐久性の違いを知っているからこそですが、地域の環境を考えて年間のメンテナンス計画を立てる必要があります。
それに冬って寒いので、早く作業を終わらせて帰りたいというのもあります。
被膜の質の差ですが、何年も前に大阪市内の食品スーパーで実験したことがありますが、作業する人には何も告げず同じスーパーさんの近くの新店の塗り込みを同じように作業してUAコーティングを塗ってもらいましたが、8月に作業した方は2年以上リコートなし、その3ヶ月後の11月に作業した新店は1年半持たないという明確な差が出ました。
作業レベルや作業内容はまったく変わっていませんから、これが空氣の差というやつです。
本来は乾燥時間を長めに取ってあげて調整しますが、食品スーパーで1年以上持てば十分と言えますし、このレベルで作業できる会社もほとんどないでしょう。


土の差
都内(特に山手線の内側)の物件の1番驚かされるのは、土砂が極端に少ないということ。
つまりは1日1回ダスターをかけていれば痛むことなんてないのです。
地方だと土砂を入れない為に、土砂取りマットの設置からはじまって、毎月表のアスファルトを水で流して土砂を抜いて中に入れないようにしたりなんていう努力が必要ですが、そもそも表に土砂が少ないので入る量も少ないですね。
それなりのレベルの人が一度真面目に施工すれば1年以上持ってしまいます。
都内の方が単価は安いですが、維持できてしまえば安くてもそれなりに利益は出てしまいます。


こういったことが四季によって様々に変わっていきますから現場を年間で考えてメンテナンスしていく必要があります。
理想的なのは、気候の良い4月〜9月の天氣の良い日にしっかりとした被膜を作り、冬は光沢復元洗浄で維持していくのが理想的です。
2022年11月21日 05:55

アーカイブ 令和時代の品質とは

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2019年6月15日の記事のアーカイブです。
色んな比較を行う際に、基準を決めて比較しないと正しい比較はできません。
自分の感覚を大切にすることも大切ですが、結果的に「それってあなたの主観ですよね」というどこかの誰かさんから言われそうなにおいがしますね。


↓ここから過去記事

ポリッシャータンク出しで洗わないと時間がかかる!
ワックスを塗るよりバフの方が速い!

なんて声を聞くことがあります。
ため息しか出ません。。。

大前提として、仕上がり品質が同じレベルであるかどうかがまず重要です。
結果はどうであれ洗えばいい、バフをかけたらいいというのなら、ポリッシャーを使わず洗浄機で洗ってバフをかけるのが早く、出てくる結果も大差ないでしょう。
しかしそれでお客様が満足する結果が出てくるかというとそんなことはありません。
ポリッシャーのタンク出しで洗おうが、洗浄機1パスで洗おうが、正しく洗えていません。
正しく洗えていないから剥離が発生してしまう。
剥離があるということは、毎回自分で汚しに行っているということになります。
そして剥離が必要だからと言ってお客様に剥離代を請求するのは詐欺に近いレベルの愚行です。
またバフについても、ワックスを塗る程の光沢がすぐに出る訳ではありません。



 

作業のスピードも

ポリッシャータンク出しと洗浄液先塗りで洗うのでは、圧倒的に先塗りの方が洗浄スピードが上がります。
バフとワックス塗布を比べても、同じ光沢を出そうとすると、ワックス塗布の方がはるかに短時間で出すことができます。
洗浄液を塗るという工程が増えることで作業時間が増えると思いがちですが、作業スピードはトータル時間で考えないといけませんので。
バフに至っては、ワックスの粉やパッドのカスが空間を汚染するので論外。



 

剥離がある=失敗

であることは間違いありません。
まずそれを認識しなければなりません。
飲食店で失敗作ばかり出していれば来店客数が減るのは当たり前。
製造業で不備ばかりある製品を出していればクレームは続発して売れないのは当たり前。
なので、企業経営として正しい製品やサービスを提供するのは大前提の話。
それを現場で提供できているかどうか。

決まった金額の中で、同じレベルの製品やサービスを提供するのであれば、いかに短時間でコストをかけずにそれが提供できるかどうか。
これが重要になってきますね。

↑過去記事ここまで



そもそもこれまでの業界標準レベル→ビルクリ作業方式だったり剥離清掃が発生する作業方法・管理方法が欠陥であり不良品なのです。
不良品が標準の業界っておかしくないでしょうか。
どのみち不良品だから安い方がいいわという話にしかならないのです。
その本質は役務提供という言葉に表れています。

つまりは人間が働くことを提供している人材派遣的なイメージです。
しかし本来は完成物を提供している訳であり、ただしい完成品を提供できていないからそんな業界になってしまったのです。

この仕事を長くやっていますと、ダスターをかけずに洗う人は、ゴミをワックスモップで回収しながらワックスを塗る人、早ければ品質なんてなんでも良い人、やることはやったのだから品質は関係ないという人などなど、とんでもない人をたくさん見てきました。
そして令和の時代になってもいまだにポリッシャータンクから洗剤を出しながら洗っている人の方が多い業界。
そんな人と基準を同じにして戦うこと自体が先がない訳ですから無意味なのです。

飲食店なら料理がまずくないこと、スマホなら故障せず使えること、これは普通のことです。
しかしこの業界にあるような、そもそもワックスが密着しないような床を提供したり、ワックスが黒ずむ管理、洗わない方が綺麗なカーペット管理など、まずい飲食店であり故障しているスマホと変わりありません。
そんなものに価値がないから価値がない価格になるのです。
2022年11月17日 05:55

業界の地域差

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地域差という話をすると大体の方が「やっぱり東京はすごいよね!」と言われます。
物件数などマーケットと言われるところで見ればそれは間違っていません。
当社の取引先の食品スーパーさんでも、関東と関西しか出店しないという極端な会社もある訳ですから。
しかし我々の業界はそんな単純でなかったりします。
今日はそんな地域差の話です。


首都圏は物件数が違う
確かに首都圏の物件数は多いですね。
たとえば地方だとガラス清掃や外壁清掃、石の研磨など単品では事業化が難しいのですが、首都圏や関西圏ではそれが可能になったりします。
また物件数が多いので、定期清掃がなくてもスポットの仕事を埋めまくるなんていう荒技もあったりします。


その会社にしかできない仕事
極端な地方だと、メンテナンス会社がその地域に1社しかないとか、この種類の仕事やこの規模の仕事はここの会社しかできないなんてエリアもあったりして、独占的になっている地域もあるのです。
コンビニのように他店舗を巡回する仕事ならこの会社、大型の店舗ならこの会社というように完全に棲み分けが決まってしまうエリアがあります。


どこのポジションを取るか
地域によって物件数や建物の種類も違えば、それをメンテナンスする会社の数や規模、事業内容も異なります。
その地域が小さくなればマーケットは小さくなりますが、会社規模を極端に拡大したい訳ではないのなら、移動距離が少ない最低限のエリアで事業展開できるのが1番効率が良いと言えます。
上記で挙げたその会社にしかできない仕事を持っている会社はこのポジションどりが上手な会社と言えますね。


すこし長くなるので、次回はもっと具体性を高めて現場に関わる部分の地域差について取り上げていきます。
2022年11月14日 05:55

アーカイブ 減膜量の目視

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2019/06/14の記事のアーカイブです。
洗剤を使わずにワックスを減膜しますなんてことを言うメーカーさんもありますが、このような実験をすると結果はよく分かるのですよね。
以前ある会社が5層まで同じように床を作って1ヶ月後にあるメーカーさんが機械を持ってきて削ったのですが、4すら消えないのです。
展示会でよく見るワックスが削れて真っ白になったというデモがありますが、展示会では削るたびに塗っていますから、塗ったばかりのワックスは削れますが、1ヶ月経ったワックスは削れません。
しかし現場では後者の方がより環境に近いですから、本来は後者の方で実験すべきなのですよね。



↓ここから過去記事

ワックスの減膜量のテストはフロアメンテナンスシステムでは重要な指標です。

剥離作業がないことはもはや当たり前の世の中だと思っていますので。

現場でテストする場合は、お客様の建物ですので変なことはできません。

ので、ワックスが0層の状態で、UAフィニッシュLを1層と2層の場所を作り、次回の定期清掃で洗浄し洗浄後のタイルをケレンで擦りワックスの有無を確認します。

これが一番簡単でUAフィニッシュLの除去量を確認する方法ですね。

無論確実に除去できているという確認を取っています。

1層といっても1㎡あたりの塗布量やワックスの不揮発成分で厚みは変わります。 

例えば現場では1㎡あたり10ccと20ccと厚みの塗り分けをすることがありますが、それだけで2倍違いますね。

また不揮発成分が20%のワックスと25%のワックスだと、5%しか違わないじゃんと言われる方もいらっしゃいますが、20%と25%なので実質20%違うんですね。

この現場でのテストでは、平均的なワックスの塗布量15cc/㎡をUAフィニッシュLでテストしています。

それでも使い古しのSPPパッドで2層分はきちんと除去できます。

※洗浄液は500倍希釈で洗浄液の塗布量は100cc/㎡以上です。

 

 

↑の写真は

テストピースでの実験です。

これは1層あたりそれぞれ約20cc/㎡を塗ったもの

1層目:UAコーティング

2層目3層目:UAフィニッシュL

1層ずつ塗る前にマジックで枚数を入れています。

これを洗浄して3が消えれば3層目は除去、2が消えれば2層目が除去できているというように判断できます。

ワックスを塗ってすぐだと簡単に取れてしまいます(展示会で塗ってすぐやっているのに騙されてはいけません。。。)ので、1ヶ月以上後の硬化した状態にする為に、クエン酸を水で溶かしてペール缶に入れ、その中にタイルを入れて3分放置することで被膜を強制的に硬化します。
現場でこれをやると、いいのはやって1週間はいいですが、その後はデメリットばかりなので絶対に推奨しません。

これを500倍洗浄液で洗います。

と言ってもテストピースが小さいので洗浄液が流れますから、500倍希釈液をペール間に入れてその中にテストピースを入れて1分放置して洗浄。パッドの種類の減膜量を見ます。

・新品のSPPパッド(リセット洗浄を想定)

・使い古しのSPPパッド(通常のワックス塗布メンテを想定)

・黄色パッド(中間定期を想定)

で20回前後にパッドを押して擦って除去される量を比較しています。

 

 

洗浄の結果!

・新品のSPPパッド

1が消えかかっているのでUAコーティングまでほぼ除去しています。

・使い古しのSPPパッド

2が消えかかっており、凹んだところが残っていて、1も薄くなっているのでUAフィニッシュLは完全に除去してUAコーティングも若干除去していると判断でき、定期メンテナンスとしては理想的です。

・黄色パッド

3の凸部分がいくらか除去できています。

通常はnano+クリーナーを入れずに作業しますが、今回は比較ですので同様の洗浄液を使用しています。

このまま上にワックスを塗ってはビルドアップの原因になることがわかります。

 

※ノンワックスタイルにはUAフィニッシュLも含めた一般的なワックスは密着しませんので、UAコーティングを入れています。

 またUAコーティングはUAフィニッシュLのように除去できないことから、全てのタイルでベースとして使用することで洗浄後に光沢が残り、UAフィニッシュL1層でも十分な光沢を残すことができるという意味合いもあります。UAフィニッシュLだけで被膜を作ると洗浄1層では既存被膜がなくなり、毎回2層塗布しなければならなくなり作業時間が間延びし、また2層目を塗ることでの耐久性低下のデメリットも出ますので。2層目塗布前の十分な乾燥と硬化の時間が取れればこの限りではありませんが。

 

 

最近の床材は可塑剤の量が多い!

最近流行りのノンワックスタイル。

ワックスを塗らなくていいというとそうではありません。

ヒールマークは鬼のように入りますし、恐ろしく汚れます。

年々可塑剤の量は増えているように思えます。

まさにこのテストピースなんかは可塑剤の量が凄かったですね。。。

タイル自体が硬いので割れないようにする為?か、傷から床材を保護する為?か可塑剤がワックスのようにあります。

ちなみにですが、硬いタイルの方が被膜は耐久性が出ますので、ノンワックスタイルだと可塑剤を適度に除去してUAコーティングを1,2層塗っておけば1、2年ぐらいは上にワックスを塗らなくてもどうということはありません。

 

 

可塑剤を除去するのは

可塑剤除去する時の洗浄液希釈ですが、通常多機能還元水とnano+クリーナーを500倍ですが、可塑剤の量が多いので250倍くらいまで濃くして、使い古しのUS SPPパッドで洗浄とリンスが必要です。

以前お客様が作業されているのを見学した時は100倍希釈でされていました。

UAコーティングは若干可塑剤が表面に残っても問題なく密着します。多いと無理ですが一度この希釈で洗浄とリンスすれば問題ありません。

剥離剤や溶剤系の洗剤で可塑剤を完全に抜いてしまうとタイルの柔軟性が失われ、タイルが過度に硬化し割れる原因にもなります。

古いタイルはよく割れますがそれが原因です。

新品時には柔軟に曲がるタイルも柔軟性がなくなり割れてしまうんですね。

タイルへの可塑剤補給はそういった意味から非常に重要で、多機能還元水で柔軟性を持たせるのもそうですし、ワックス塗布することでも補給ができます。

定期的なワックス塗布というのは理にかなっているんですね。

 

↑過去記事ここまで



減膜量の目視はこのような方法でも実験できますが、実際に現場でできる訳ではありませんね。
実際には回収した汚水の色で判断するようになります。
とはいえ、ペール缶の上まで貯めれば濃い灰色になります(黒い汚水は論外です)ので、ペール缶に1cmだけ汚水を取って判断します。
しっかりと減膜できていれば1cmであってもちゃんと灰色の汚水が出てきます。

灰色が薄いということは減膜量が少ないこととなり、黒い汚水はダスターが悪かったり、被膜へ土砂がたくさん刺さっている状況です。
そんな状態では、ダスターをしっかりかけることはもちろんですが、洗浄液を塗る前に洗浄機にSPPパッドをつけて1パス予備洗浄を行うことで対策ができます。
またSPPパッドで予備洗浄を行うことで、被膜の表面積が増えますから、同じ希釈でも減膜量を増やすことが可能になります。
ちょっとした小技ですが、現場では大きな差が出るポイントです。
洗浄機をお持ちでない方は、1回さらっと早い洗浄スピードで良いので洗うことで代用します。

減膜なき管理は剥離清掃まっしぐらです。
つまりは費用を頂いて綺麗にしているのではなく、費用を頂いて汚してしまっていることになります。
減膜量の確認は毎回の作業の最初の通路1本でかならず行いましょう。

2022年11月10日 05:55

汚さないメンテナンス

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前回の続きです。
カーペットのメンテナンスって決まったことをやればよいと思いがちですが、ワックス床の細かい部分と一緒で、ここまで考えて作業しないと長期で美観を維持するのは難しいですし、実際にそれだけ手間がかかりますから、エクストラクションするのであれば、それなりに費用ももらわないといけないのです。
このエクストラクションの作業を減らし、アップライトだけで終わったり、表面を白パッドで回すだけで終わったりという回数を年間でいかに増やせるかがカーペットメンテナンスの成功への近道です。
現代の単価であれば、もはやエクストラクションしたら負けのような単価ですから。
だからこそ汚れないカーペットを維持できるメンテナンス手法というのがポイントになってくるのです。
汚れないと仕事がなくなるじゃないかという声も聞こえてきそうですが、そんな人は結果を提供しているのではなく、作業の人工を提供している訳ですから、永久に単価の上がらない仕事を続けるようになります。


汚れないカーペットメンテナンス
アップライトをしっかりかけたり、しっかりリンスしたりが必要ですが、汚れないものだけでメンテナンスをしていくことが何より大切です。
ワックス床であれば、それはワックスやパッド、洗浄液によって左右されますが、カーペットでは洗浄液のウエイトが大きくなります。また防汚剤としてシリコン系のものを使うこともありますが、水を弾くので汚れにくいと思われがちですが、現実現場に施工すると汚れやすくなってしまいます。


汚れの量が増えるということはそれだけ同じレベルの品質を出そうと思うと時間も手間もかかるわけでコストアップになってしまいますね。
多機能還元水は化学的にも量子的にも汚れにくい状態を保ちながらメンテナンスができるでの、非常に有効的なのです。
一般的に汚れにくくなる洗剤というのがありますが、実際にカーペットで2年以上のスパンで検証するとその違いははっきりわかります。(コロイド洗剤やカプセルタイプなどもそうです)
白パッドを使いオービタルマシンやポリッシャーで表面だけを洗う場合はもっと残留しますから、汚れないもので組み立てていくことが必要です。
カプセルタイプの洗剤はパッドに付着して落とすのが大変になったものを見るとわかりますね。
あれがカーペット側にも残留しているのです。
そして汚れにくいと言われる洗剤ほど、残留した場合の除去も大変です。
残留洗剤の除去は多機能還元水250倍をしっかりを噴霧し、エクストラクターの中にも1000倍希釈の多機能還元水を入れて洗ってしっかりすすいでください。
尚、ウールのカーペットの場合は1000倍希釈くらいをメンテナンスの基本として使ってください。


そして1番有効なのは3Mの土砂取りマット(ノーマッドマット・エキストラデューティー)で、普通のリースマット10枚分の効果があると言われています。
特に裏地なしだとメンテナンスも簡単です。
耐久性はこれまでの当社の現場実績で10年以上使えていますから、1枚が5万円くらいのサイズでも1年で5000円、1ヶ月417円程度のもので、24時間365日除塵してくれて建物に入る土砂が1/2になりますから、下手なロボットマシンを入れるより優秀かもしれません。
うちの現場ではカーペット以外の現場でも可能な限り(食品スーパーだとカートがひっかかるのでNGになりやすい)こちらが費用負担して敷くことで、定期清掃を楽にしています。
一度の出費は安くない金額ですが、10年以上使えますから、もしその現場がなくなっても別の現場に回せば良いのです。


こういったところに目の前に出ていくお金ではなく、1年あたり、1ヶ月あたりの金額に換算して冷静に判断し資本投下していくことが大切です。
お金が出る→経費と思いがちですが、10年以上も使えるマットは資産ですから、会社の資産として残るものです。
会計でも同様に、車を買った場合には全額でなく、減価償却していきますが、価値が減った分以外は残りは資産であり、それを売却すれば現金に変わるものです。
つまりは減ったのは目の前の払ったお金ではなく、実質的に価値(耐久性)が目減りした分した減っていないのです。
これは他のことでも同じです。
借入があっても、それと同じだけの現金や資産があれば実質的な負債ではありませんね。
冷静にそういったことを見て判断して、お金をかけるところにかけることが利益率を大幅にアップさせるコツだったりします。
2022年11月07日 05:55

アーカイブ 全ての道具に使う意味がある

コラムのイラスト.001
2019/06/07の記事のアーカイブです。
使っている道具というのは経験則にもとづいてよかったものを使っているんだという意見をよく聞きます。
しかし使う道具というのは、使う目的や使う方法、使う組み合わせによって変わっていくものです。
つまりはA/B/Cの組み合わせを使っていて、CをC2に変えた場合、AをA2に変えなければならないことも発生するということです。
本来は全体のバランスを考えてそれを変えていく必要があるのですが、そこまで考えて仕事をしている人はいないと思います。



↓ここから過去記事

全ての道具に意味があるので、何故それを使うのか理論的に説明できないと使ってはいけないということ。
使ってみていい感じだったからと言われることがありますがそれは論外。
この道30年の経験からとか言われる方もいらっしゃいますが、それが経験から理論的に導き出されたものならいいですが、感覚的にいいというのでは問題外。
そもそも仕事は年数より深さで、重要なのはその中身。

何がどうなって良いのかを正しく理解できていれば、何故その道具を使うのか理論整然と説明することができます。



 

nano+を使う人でも

稀に自分で色々と変えて作業されている方がいらっしゃいます。
例えばワックスを変えてみたり。
指定品など縛りがある場合は仕方ないですが、パッドが違うパッドだったり。
ワックスやパッドが違うと洗浄スピードが変わってきます。
またワックスが変われば油汚れが付着しやすい分、汚れの量も増えてしまいますので、洗浄は大変ですよね。
UAフィニッシュLだと明らかに汚れの量が違うとよく評価されます。
現場を見るまでもなく、質問からも現場がどうにもならなくなっていることは明白。
何故それを使ったのですか?と聞いてもしどろもどろ。
使っている資材を見てみると、明らかにそれを使ったら逆の効果が出るものがあったり。



 

プロだから勉強しましょう

なんていう話も聞くことがあります。
勉強したから自分で色々考えて洗剤を作ってみたり、混ぜてみたりする人もいるでしょう。
はっきり言えることがあります。
よく勉強されたかもしれません。
しかしその程度で学んだことは薄っぺらい部分だけで、専門であるメーカーの研究者とは知識レベルが違い、素人考えでやらないことをオススメします。時間がもったいないので。
なので、nano+は何も考えず使えるように設計をしています。
作業や管理、営業をしていると、やることも考えることもたくさんあります。
なのでその時間はそちらへ使っていった方がいいですね。
物の知識は要らないのです。 物より技術の方が品質に占めるウエイトが大きいですから、そちらに時間をかけた方がいいですね。

物を一つずつ研究すると本当に大変です。
また組み合わせで起こる結果も無数にあり、それから出てくる結果の数を絞る必要が出てきます。
大変な作業で、例えばパッドの構造やモップの繊維など様々な分野で知識が必要になります。 
なので、nano+がそれを代わりにやっていますので、そのまま使って頂ければ安心してお使い頂けます。



 

バランスが崩れるということは

nano+の製品に、どれでもいいよというものは一品もありません。
一つ変えるとバランスが崩れますから、崩れたところのバランスを取り直す必要が出てきます。
そのバランスがどう崩れるか分かって使うのならまだしも、バランスが崩れることにすら気づかない人の方が多いです。
結果作業時間が年間を通じて間延びしてコストがかかるのです。
1回では分からないというのもポイントです。
その場だけ綺麗にするんならやり方はあります。
しかしその次の回で時間がかかるのはよくある話。



 

当社の最大のサービスは

当社もメーカーですので、決まったとおりに使って頂く分には結果や状況も把握できますので、メールや電話でフォローさせて頂くことは可能です。
しかしその中に違うものが入っていると想定と違う結果が出てきますから把握できないことが出てきて対応できないので、フォローをお断りすることも。
当社の最大のサービスは、nano+を正しくお使いの方を対象に、現場でお困りのことを解決できるよう、無償で対応させて頂いていることです。
ご連絡頂ければ現場でリアルタイムでの対応も可能ですので、ご活用頂けばと存じます。

↑過去記事ここまで


ナノプラスの良さはそのバランスを取ってあるということです。
そして理論にもとづいた設計思想から全てを総合的に考えて使用する資材が決まっていますから、その1番難しいバランス取りをしなくて良いということです。
普通の方ではそれを試行錯誤する時間はあまりに負担であり、そのうまくいかない間もコストは垂れ流しになってしまいます。


量子フロアメンテナンスでは、
界面活性剤をゼロにしてしまいましたが、それだけでも実は他の部分で変えなければならない部分も出てくるのです。
これまでの資材をそのままでも悪くはないけど、最良ではないという意味ですね。
そのバランスをとりながら全体を底上げするというのが、清掃システムの設計者の仕事なのです。
2022年11月03日 05:55

カーペットのリンス率

コラムのイラスト.001
カーペットの表面積はPタイルの200倍以上あるので、それに見合った手間をかけなければ同様の清潔さにすることはできません。
だからこそ手間がかかり、メンテナンスの単価が高くなってしまうのですが、不思議とそうではなくなっているのが昨今の業界の事情です。
その結果、表面だけをさらっと洗うようなメンテナンスになり、白パッド+多機能還元水250倍というメンテナンスにシフトしていったという経緯があります。
とはいえ、エクストラクションしてしっかり洗わなければならない時もありますので、今日は洗浄におけるエクストラクション作業のリンス率についての話です。


しっかりアップライトで吸塵して、洗浄液を多めに細かい霧の状態で噴霧、時間をしっかりおいて洗浄して、最後にエクストラクターで濯ぎながら回収という作業手順になりますが、ワンドなりエクストラクターでさっと引いてリンスするだけで本当に良いのでしょうか?
なにげなく、さっと引いて終わりにされている方も多いと思いますが、ちゃんとそこにも理論が必要です。


ポイントはリンス率
エクストラクターによるリンス率はバキューム力、使う水の量、スピードによって変わりますが、概ね70%程度と言われています。
1回目のリンスで残留は30%ということになります。
それでは汚れを溶かして黒い水を作りまたカーペットに吸わせているようなもので、リンスできているとは言えませんね。
洗浄で汚れをしっかり落とす為、ハードフロアならウェットダスターでしっかり除塵しますが、カーペット床ならゆっくりアップライトを引いて可能な限り吸塵することで、洗浄時に汚れをしっかり落とせるようになります。
その落とした汚れをどれだけ回収できるのかで、汚れていくメンテナンスなのか、汚れないメンテナンスなのかが変わります。


細かい検証をすると大事ですが、単純に回収率が70%なら、作業前を100とした場合、1回目の残留は30、2回目は残留した30を70%回収するので9になります。
毎回の定期清掃で30も残留していたのでは、かなり濃い黒い水を作ってカーペットに吸わせている状態です。


それではいけないので、エクストラクションをする時は、水を噴霧する幅の半分ずつでエクストラクションしていきます。
↑のイラストにもありますが、そうすることで同じところを2回リンスできていることとなり、残留は10%未満にすることができます。
また弾くスピードもゆっくりにすればそれだけ多い水をすすげるので、残留はさらに少なくなります。


少し長くなりますので、次はどうメンテナンスしていくのかという話に続きます。
2022年10月31日 05:55

アーカイブ ノンワックスタイルにはUAコーティング

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2019年5月30日の記事のアーカイブです。

この数年でノンワックスタイルが主流になってきて、敷かれるところも増え、スーパーやGMSから住宅など様々な建物に使われるようになりました。
↑の写真のワックスの部分にセロテープを貼って剥がすとワックスも一緒に剥がれますが、UAコーティングは剥がれません。

床材メーカーの主張では、強いのでワックス塗布不要ということなんですが、丈夫なセラミックタイルを見ても分かる通り床材に傷が入れば元に戻せないのは誰が見ても明らかです。
セラミックタイルや御影石なら研磨という手段もあるでしょうが、ノンワックスタイルはフィルムが貼られているだけですからそれができません。

とはいえワックスが塗れるのかというとワックス自体が化学的に密着しませんから塗っても意味がありません。
そういったこともあっていろんな現場で問題になってきたのです。



↓ここから過去記事

お客様から営業用にあると助かる!というご要望を頂き、ノンワックスタイルにUAコーティングとワックス(UAフィニッシュL)を塗布したテストピースを作成しました。
ノンワックタイルは一般的なタイルより強固で傷には強いものの、傷が入ると補修できないことから問題になることも多いタイルです。
また最近のものは可塑剤がワックスのように多く被膜を作っているので、その可塑剤に汚れやヒールマークが入ることも。
可塑剤を除去してもノンワックスタイルは、一般的なワックスを塗布しても密着せず、写真の右下のようにセロテープを貼って剥がすだけで簡単に取れてしまいます。
この程度で取れるということは歩行で取れるということで、塗っても意味がないということになります。

可塑剤をちゃんと除去してUAコーティングを塗布することで、ワックスと違い確実に密着し、セロテープだけでなく布テープでも剥がれない状態になります。
正しく密着することで床材の保護や汚れにくさを生かしたメンテナンスが可能になります。
UAコーティングを塗布することで、その上にUAフィニッシュLを塗ってメンテナンスすることも可能となりますので、一般的な床材と同じようにメンテナンスができます。
また床材が強い分、被膜の耐久性も高くなりますので、他の床材に比べラクにメンテナンスができます。

ちなみにですが、この手の床材は最近可塑剤がかなり多く塗布されています。
多機能還元水とnano+クリーナーの200倍希釈と3Mの黄色パッドもしくは、よくよく使い古したUS SPPパッドで洗浄回収し、その後水を塗布してリンス洗浄し、よく乾燥させてからUAコーティングを塗布下さい。


ちなみにUAコーティングですが、ラミネートのホモジニアスタイルやフローリングにもバッチリ密着します。
そしてセラミックタイルやステンレスにも密着します。
ハウスクリーニングでは、UAコーティングをオプションで施工されている方もいらっしゃいますね。
他のコーティングと違って最悪剥離も可能ですし、ワックスと同じ使用方法で特別な機材や技術も必要なく施工可能です。
ショッピングセンターやスーパーでも十分に維持ができ、フードコートの椅子でも傷が入りにくいレベルですから、一般家庭で使用すればどれだけの耐久性が出せるかはご想像にお任せします。


また営業用プレゼン資料も準備していますので、ご希望の方はこちらの技術資料集よりダウンロード下さい。

↑過去記事ここまで



ワックスが密着しない理由として、可塑剤が大量にあるので密着しないことと、可塑剤を剥がしてもタイル自体が化学的に密着しないことが挙げられます。
可塑剤を剥がす場合ですが、多機能還元水とnano+クリーナーで剥がしますが、ノンワックスタイルの可塑剤は他のタイルに比べ可塑剤の量が多い傾向があります。
なので100倍希釈や250倍希釈で、あまりに多い場合は黄パッドではなく、かなり使い古したSPPパッドを使います。
希釈が濃くなりますし、可塑剤の残留があるといけませんから、汚水回収後は水をたっぷり塗ってリンス洗浄を行って回収します。

それでも一般的にワックスは密着しませんからUAフィニッシュLは密着しません。
その為にUAコーティングがあり、UAコーティングならばっちり密着します。

ノンワックスタイルは床材としては非常の硬い床材です。
その為、歩行による物理的変化が少なく、被膜がしなる量も少なくなりますので、被膜の耐久性は非常に高くなります。
施工レベルにもよりますが、一般的なタイルの3倍以上と見て良いでしょう。

一般的には可塑剤の除去すらせずメンテナンスをする会社もあるようですが、厚い可塑剤が被膜のようになっていることでヒールマークがたくさん入ったり、土砂や汚れが噛み込んで除去が大変ですから、ちゃんと可塑剤を剥がしてメンテナンスしていきましょう。
2022年10月27日 05:55