ビルメン業界のプラットフォームnano+
 

フロアメンテナンスシステムnano+に量子技術をプラスし
【世界初】量子フロアメンテナンスシステム(QFS)へ進化しました
水の技術の応用した姉妹品Bath+もご好評頂いております

  • 名称未設定.001

開発者コラム

ワックス被膜の話③

前回からの引き続きです。


ワックスの設計をする時に油汚れをしっかり落としたいので、一般的に耐アルカリ性を高く設計します。
そうすればアルカリ洗剤やアルカリ電解水のダメージを少なくすることができるというコンセプトです。
(UAコーティングはかなりアルカリに強いですが、アルカリ電解水の継続使用で溶けましたので、ほとんどのワックスはそれ以下ですから同様の結果になります)
洗うことに関してはアルカリに強い方が油汚れはよく落ちますね。
しかし日常清掃だと多機能還元水やナノバブル水でも十分なのですよね。




耐薬品性を上げる
結構簡単なやり方ですが、洗ってワックスを塗って完全に乾燥・硬化した被膜にクエン酸や次亜水を塗って回収し、強制的に酸化させます。
被膜も強くなり、耐薬品性も上がります。
他にはワックスでも2液性のコーティングのように硬化剤を入れてそのようにできます。
(これも昔からできますが、うまくいかないことがやる前からわかっているのでやらないのです)
これが自然に起きる状況は、何十年も剥離をしていないワックス被膜です。


ただし良いことばかりではありません。
むしろ良くないことばかりで必ず失敗します。
これも何年もかけて実験したことで、現場で作業しない人にはわからない現象です。
問題なのは、
・耐薬品性が高くて減膜が難しい
 洗剤の希釈が濃くなる→リンス製が悪い→密着率の低下、汚れやすい被膜
 減膜できないので黒ずんでいく被膜
 剥離が困難な状況へ
・コストアップ
 洗剤コストがかかりメーカーが儲かるという負のスパイラル
・光沢復元洗浄が困難
 洗浄液とワックスの反応が悪くなるので光沢復元幅が出ない。
 結果減膜できないのに塗布回数が増え剥離が発生する。
・被膜が脆くなる
 柔軟性がなくなるので、しなやかさがなくなり脆くなる。
 追従性がなくなるので、椅子の下のように柔軟性が必要な場所は被膜が見えないレベルで割れて黒ずみの原因になる。



そもそもワックスの最大の強みは、剥離ができないコーティングの類と比べて圧倒的な剥離性の良さです。
その強みを捨てて中途半端なものを作っても仕方ありません。


次回に続きます。
2023年06月15日 05:55

ワックス被膜の話②

前回の続きです。


そこし話は逸れましたが、ワックスが汚れるなり、被膜の上に汚れが乗るなりすればそれを洗って除去する必要がありますね。
油汚れであれば水洗浄では限界がありますから、中性洗剤あたりから使うでしょう。
そしてそれでもカバーできなくなればアルカリ洗剤を薄めに・・・
しかし洗剤を使えば界面活性剤が残留し、さらに汚れを寄せつけどんどん汚れの量が増えていきます。
そうなると今度は洗剤の希釈を濃くしていきます。
濃くなるのに回収率は同じなので残留が増えさらに汚れの繰り返し。
最後にはアルカリ洗剤になり被膜を痛めてしまい、結果定期というのがこれまでの業界慣習でした。


それではいけないのでアルカリ電解水という手段を取る人もいます。
界面活性剤を含まないので汚れにくい上に、水ですので汚れの回収率も高くなりますね。
謳い文句としては「ワックスを溶かさず油汚れは取れます!」というものです。
それを提供したのがワックスを作るメーカーだったら良かったのですが、それは機械屋さんが機械を売る為に提供した手段でした。
もちろんワックス被膜に関しては素人です。
実際にこれを実験された方はいらっしゃるでしょうか?
わたしは実験しましたが、耐薬品性が高いUAコーティングですら日々の継続使用で被膜が溶け始めます。
そしてダメになって過度に溶けた被膜汚れが中に入ってしまいます。
検証は継続的に行わないとわからないことが多いのです。


多機能還元水でも油汚れは十分に落とせます。
そして被膜が溶けることもありません。
うちの事務所はUAコーティングが塗ってあって、毎日多機能還元水500倍を撒いて回収していますが、溶けることはなく、適度な柔軟性を維持しています。
図解にもありますが、洗浄の方程式を理解していればさほど難しいものではありません。
(何年も蓄積した汚れは別です)


次回に続きます。
2023年06月12日 05:55

ワックス被膜の話①

ワックスは組成により色んな特性がありますが、今日は耐薬品性についての話です。
少し長い記事になるので、5回に分けていきます。


UAフィニッシュLやUAコーティングは油汚れに反応しないので、土砂などと一緒に踏んで押し込まない限り被膜が黒ずむことはありません。
それでもワックス被膜の上に油汚れがまったくつかない訳ではなく、油汚れを踏んだ足で歩けば油分は付着します。


何年も前に実験で、他社のワックスが塗ってある食品スーパーの惣菜売り場だけにUAフィニッシュLやUAコーティングを塗るということをしたことがあります。
他社のワックス(現場によってはガラスコーティング)の上に1層塗って、それ以外の部分と比較するというものです。
油の発生源の1番近いところに塗りますから1番黒くはなりそうですね。
日常清掃もこれまで通り、ダスターと洗浄機で水洗いのみのメンテナンスです


結果は1ヶ月も経たないうちに、UAフィニッシュLやUAコーティングを塗った場所だけ白いタイルが白く、それ以外の部分は黒くなっているという結果でした。
油の発生源の近くが汚れてなく、そこからはるか遠いところが真っ黒という知らない人が見たらもはや謎でしかない現象です。
それだけ一般的なワックスというのは汚れやすいと言えるのです。
ワックスが汚れないと洗剤も売れませんし、定期清掃が頻繁にないのでワックスも売れず、ビルドアップしないので剥離剤も売れません。
これを昔からわたしはメーカーが儲ける為にできあがった「業界の負のスパイラル」と呼んでいます。
実はそれをさせる為に正しい知識を与えないビルクリーニング技能士試験があるのですよね。
あんなものを間に受けて勉強しても間違いばかりなので現場は綺麗になりません。
だからこそナノプラスでは正しい知識や技術を後世へ伝えていくことを目的としています。


今回はここまで。
次回に続きます。
2023年06月08日 05:55

ナノプラスセミナー東京・大阪

現在セミナーで空き枠があるのは、

6月21日東京(日本橋駅徒歩1分) 15時〜17時
→こちらは既に予約が入りました。

6月22日大阪(JR大阪駅徒歩3分) 15時〜17時

です。
ご興味のある方はこちらよりお申し込みください。
東京・名古屋・大阪の6月のセミナーはこちらで打ち切りとさせて頂きます。

それ以外の日程及び場所もしくはオンラインについては別途ご相談させて頂きます。
宜しくお願い致します。
2023年06月02日 22:25

ナショナルブランドの良い部分


以前のコラムで汎用性の話をしましたが、ワックスで言えばUAフィニッシュLやUAコーティングは製品としてみればナノプラス専用品という位置付けです。
しかし一般的販売されている汎用品(ここでいう汎用品とは安いものという意味ではありません)であるナショナルブランド製品が劣っているかというとそうではありません。
UAフィニッシュLやUAコーティングはナノプラスのコンセプトに合わせて創ってあるのであって、用途によってはナショナルブランドの製品が優れている点もあります。


UAフィニッシュLやUAコーティングには初期光沢という面は最初から重視してなく、むしろ初期光沢が低い方がメンテナンスしやすいと思っている項目です。
初期光沢は7〜8000円くらいの安いワックスの方が高いですね。
これはメンテナンス屋さんというより、1回そこを綺麗にして終わる掃除屋さん向きの製品です。
掃除屋さんから見ればUAフィニッシュLやUAコーティングよりそういったワックスの方が優れているのです。


当社でも気になるナショナルブランド製品のテストは行なっていて、例えばアルコールのワックスの溶けが気になる現場ではUAコーティングで対応できなくもないですが、ユシロ化学さんのバリアコート(正式名称はバリア機能付き低臭コート)をUAコーティングの上に塗ってメンテナンスすることで対応できます。
アルコールの被害がひどい部分だけバリアコートを使って、あとはUAコーティングのみだったり、上にUAフィニッシュLを使ってメンテナンスします。


UAコーティングはベース剤としての能力も非常に優秀ですから、そういった局地的な用途ではその性能に優れた汎用品をトップコートとして使用するというやり方です。
ナノプラス専用品でそういうのはないのかというお声も頂くのですが、既にこのような素晴らしい製品があり、ナショナルブランドで性能の割に安く販売されている製品があるのであれば、それをうまく使った方が良いのです。
アルコールに強いということは、別の部分では捨てなければいけない項目があるということですから、その他の部分ではUAフィニッシュLやUAコーティングが優れるという裏返しです。
また一般に多く販売されるナショナルブランドの良いところは安いということです。


パッドで言えば、昔はトレールパッドシリーズというのがありましたが、現在のメンテナンスではコンセプトが違うのでそれは不要になってきており、3MさんのSPPパッドで十分(SPPパッドは3Mさんの製品ですが、国内では販売店さんの在庫を除けば当社しか流通がないようです)なので、そちらを選択しています。
SPPファインやSPPエキストラもありますが、あれらはまったくナノプラスに合いません。


たくさん売って儲けたいという企業であればすべて専用品にしたいのでしょうが、わたし自身そんなことは考えていませんので、良いものが安くあればそちらをナノプラスの標準とさせて頂いています。
ですので、ナノプラスは良いものであればどんどん色んなものを取り入れていく為、様々なメーカーさんからの提案も受け付けています。
2023年06月01日 05:55

法人化の質問②

前回から引き続き、今回はお金に関わる話です。
お金の面で言えば、決算時に税理士さんに20〜30万円程度決算書作成費がかかると言われますね。
わたしは最初から自分でやっているので近年の相場はわかりませんが、最近は会計ソフトfreeeのように誰でも簡単に会計ができ、決算納税も簡単になっています。


税制や社会保険料(個人事業主向けの社保もあります)なども考慮すれば、法人の方が有利ですし、資金調達や取引先の口座開設の面から見ても法人の方が有利ですね。
それなりのお金はかかりますが、それ以上にお得な部分も多いというのが個人的な感覚です。


特に取引先の口座開設と大きなポイントです。
それだけ大きな会社と取引ができれば大きな売上だったり、中間に会社が入らないのでそれだけ利益率も高くなります。
会社の運命を大きく分ける部分が年数十万円で変わると思えば高くないと思います。


株式会社と合同会社
法律上では大きな違いはありません。
上記で述べた口座開設の時に合同会社は馴染みが薄いので敬遠されることが稀にあるということくらいでしょうか。
個人のお客さんが多い会社であれば合同会社でも問題ないと思いますが、法人の取引先だと「なぜわざわざ合同会社にしたのか」という話になりますから。
大昔に別の事業で、合同会社と同じ時期にできた制度で、有限責任事業組合(LLP)というのを設立したことがありましたが、なかなか事業を進めるのが大変だったことがあります。
合同会社と株式会社では設立に10万円ちょっとしか変わりませんから、長く事業を続けると思えば株式会社にしておくのが無難かもしれませんね。
起業する時の10万円は痛いですが、1年で考えたら月に8333円のことですし、個人事業からの法人成りのように後から株式会社に変更もできませんので、無難な方を選んでおいた方が良いかもしれません。(裏技がない訳ではないのですが…)


法人成りと法人の新規設立
個人事業から法人になることを法人成りと言います。
個人事業を廃業して法人を新たに設立することを法人の新規設立と言います。
同じような話なのですけど、まったく意味合いが違います。
個人事業を10年やっていたとしたら、前者は11年目の法人、後者は1年目の法人です。
後者の方を選んで消費税を節税しようとする人もいるのですが、事業は3年以上継続することで信用が大きく変わります。
3年で90%が廃業しますから。
また資金調達面でも3年以上継続している場合には、調達する際の金融商品も変わってきます。(→借りやすくなります)
なので休眠会社を買うなんてこともあったのです。


それぞれ色々な考え方はあると思いますが、こういった考え方もあるということで参考にして頂ければ幸いです。
セミナーではこういったご相談も経験談としてお話ししています。
2023年05月29日 05:55

法人化の質問①

先日いつの段階で法人化したら良いのかという質問を受けました。
少し長くなるので2回に分けて解説していきますね。
ここで述べるのはあくまで一般常識であったり、わたし自身の経験ということで認識ください。


その答えはすごくわかりやすくて「最初から法人」が正解です。
そこまで売上がないから〜という声はよく聞きますが、確かにそれは理由の一つかもしれませんが、1番大切なところはお金ではなく、会社の運命を分けるところだと考えています。



個人事業:無限責任
法人:有限責任
ここが最大のポイントです。
例えば何か事故を起こしてしまい、損害を賠償することとなりました。
当然保険には入っていますので、普通は保険で対応することとなりますが、保険の補償金額を超えてしまったり、免責自由、告知義務違反など、ざまざまな理由で損害を賠償しなければならなくなった場合に、1億円くらいなら頑張れば長期で返済できるかもしれませんが、5億円となると我々の業種ではそれなりの規模の会社でなければ厳しい金かもしれませんね。


個人事業主:無限責任の場合
個人の資産を売り払ってでも払いきれない損害賠償額→自己破産


法人:有限責任の場合
法人の資産を売り払ってでも払いきれない損害賠償額→法人が倒産
→個人は自己破産する必要がありません。
法人をもう1社創ってしまえば…なんてことにもなったりします。
ミナミの帝王ではこの有限責任の仕組みを使った手形詐欺という話もありましたね。


人を雇い入れした場合
業務中に従業員が起こした不法行為は使用者責任によって雇い主は損害賠償義務を追う可能性があります。
統計的に1000人に1人犯罪者がいて、10000人に1人殺人犯がいると言われていますが、意図して犯罪を起こすつもりがなくても結果的にそうなってしまう場合もあります。
人がいないと事業になりませんが、人を雇い入れるというのはそれだけ大変なことなのです。


お金の面より大切な話をしましたが、次回はお金に関わる話です。
2023年05月25日 05:55

nano+東京セミナー

すこし先にはなりますが、公開のセミナースケジュールをご案内させて頂きます。

日時:6月21日
①13時〜15時
②15時〜17時

場所:当社東京事務所(日本橋)

人数:最大5名まで

費用:無料

既にセミナーの申し込みを頂いている方につきましては、決定している日程で実施致します。
上記が埋まった場合は個別に日程を調整させて頂きます。
参加ご希望の方はこちらより申し込みください。
2023年05月24日 05:55

見るべき本質

エアコンにしても、床にしても、ガラスにしても、何にしても汚れているから綺麗にしないといけないと言われるのですが、見るべき本質は、綺麗にする以前になんで汚れているのかであって、汚れるような環境で生活していることが1番の問題なのです。


例えば、汚れたエアコンは空気が汚れるので洗わないとなんて営業をされる話も多いですが、洗うことは大切ですが、天ぷら屋さんや焼肉屋さんならともかく、一般家庭やオフィスのエアコンがそこまで汚れてしまっていることが問題ですね。


当社が管理している物件でも、お客さんがちゃんと日常的な清掃をしている物件とそうでない物件(同じ会社で別の建物の同じ用途の同じような立地の物件)ではエアコンフィルターや換気扇のフィルターの汚れ方は大きくことなります。(しかも汚れがひどい方が外調機にフィルターがついていて外から埃は入りにくい)
そんなにフィルターが汚れる空間で生活していて良いはずがありません。


その原因は日々の清掃に問題があり、エアコンや床(エアコンが汚れるのは空気が汚れていて、空気が汚れているのは床が汚れているから)を清潔に保っていないからです。
エアコンフィルターの状態は空間の汚染度であり、床の汚染度から来ています。
また洗剤を使うことによって汚れるということもポイントです。
多機能還元水だけで普段から清掃するのと、洗剤を使って清掃するのとでは汚れの付き方が大きく違います。
そして清掃の方法も箒やドライバキュームなどで埃を巻き上げていたのでは本末転倒です。
ナノプラスではバフを使用しないというのもここが理由です。
正直プロパンバフを使って良いのなら、リコート周期は30〜50年とかにすることもできるのですが、空気を汚して床を綺麗にしても意味がないのです。
現在のナノプラスの技術水準であれば、事務所ビルならリコートは10年に1回でも可能で、それでも十分だと思いますが…


原因から押さえていかないといたちごっこにしかなりません。
建物のメンテナンスにおける環境保全という分野ではそういった目線が必要なのです。
2023年05月22日 05:55

nano+セミナーのご案内

928F2BE5-1FBF-42C2-9191-DC6AE99AAA07
しばらくの間、研究開発であまり時間も取れませんでしたが、ようやく時間が取れる様になったこともあり、nano+セミナーを再開したいと思います。
これまではスターターセットを既にお使いの方向けで行ってきましたが、今後はこれから導入される方向けのものも行っていきます。
既にお使いの方向けのセミナーも行いますので、ご希望の方は申し込みください。
セミナー費用は無料です。


尚、開催についてですが、内容を濃くしたい為、定員を5人程度で考えていますが、参加人数が多い場合には会社に伺って行う場合もあります。
外注先やお仲間を集めてのセミナー開催はそれにあわせての実施も可能です。


開催場所は、東京・名古屋・大阪・広島・九州とその他希望の多いエリアを予定しています。
各エリアで申し込み多数の場合は大きな会場を借りて公開での開催も検討します。


つきましては、↑の画像にありますようHPトップのメニューにnano+セミナー申し込み用のページを作成しましたので、こちらより申し込みください。

確認後、返信させて頂き、日程や開催場所など調整をさせて頂きます。


※スターターセット導入前の方向けのセミナーも実施しますが、あくまでHPを一読されている方に向けての概略の説明と質疑応答タイプのセミナーです。
まったくHPを読まれていない方のは対象外ですので、参加頂く方々には必ず一読をお願い致します。

申し込みはこちらよりどうそ。
以上、宜しくお願い致します。 
2023年05月18日 05:55