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フロアメンテナンスシステムnano+に量子技術をプラスし
【世界初】量子フロアメンテナンスシステム(QFS)へ進化しました
水の技術の応用した姉妹品Bath+もご好評頂いております

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開発者コラム

カーペットのリンス率

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カーペットの表面積はPタイルの200倍以上あるので、それに見合った手間をかけなければ同様の清潔さにすることはできません。
だからこそ手間がかかり、メンテナンスの単価が高くなってしまうのですが、不思議とそうではなくなっているのが昨今の業界の事情です。
その結果、表面だけをさらっと洗うようなメンテナンスになり、白パッド+多機能還元水250倍というメンテナンスにシフトしていったという経緯があります。
とはいえ、エクストラクションしてしっかり洗わなければならない時もありますので、今日は洗浄におけるエクストラクション作業のリンス率についての話です。


しっかりアップライトで吸塵して、洗浄液を多めに細かい霧の状態で噴霧、時間をしっかりおいて洗浄して、最後にエクストラクターで濯ぎながら回収という作業手順になりますが、ワンドなりエクストラクターでさっと引いてリンスするだけで本当に良いのでしょうか?
なにげなく、さっと引いて終わりにされている方も多いと思いますが、ちゃんとそこにも理論が必要です。


ポイントはリンス率
エクストラクターによるリンス率はバキューム力、使う水の量、スピードによって変わりますが、概ね70%程度と言われています。
1回目のリンスで残留は30%ということになります。
それでは汚れを溶かして黒い水を作りまたカーペットに吸わせているようなもので、リンスできているとは言えませんね。
洗浄で汚れをしっかり落とす為、ハードフロアならウェットダスターでしっかり除塵しますが、カーペット床ならゆっくりアップライトを引いて可能な限り吸塵することで、洗浄時に汚れをしっかり落とせるようになります。
その落とした汚れをどれだけ回収できるのかで、汚れていくメンテナンスなのか、汚れないメンテナンスなのかが変わります。


細かい検証をすると大事ですが、単純に回収率が70%なら、作業前を100とした場合、1回目の残留は30、2回目は残留した30を70%回収するので9になります。
毎回の定期清掃で30も残留していたのでは、かなり濃い黒い水を作ってカーペットに吸わせている状態です。


それではいけないので、エクストラクションをする時は、水を噴霧する幅の半分ずつでエクストラクションしていきます。
↑のイラストにもありますが、そうすることで同じところを2回リンスできていることとなり、残留は10%未満にすることができます。
また弾くスピードもゆっくりにすればそれだけ多い水をすすげるので、残留はさらに少なくなります。


少し長くなりますので、次はどうメンテナンスしていくのかという話に続きます。
2022年10月31日 05:55

アーカイブ ノンワックスタイルにはUAコーティング

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2019年5月30日の記事のアーカイブです。

この数年でノンワックスタイルが主流になってきて、敷かれるところも増え、スーパーやGMSから住宅など様々な建物に使われるようになりました。
↑の写真のワックスの部分にセロテープを貼って剥がすとワックスも一緒に剥がれますが、UAコーティングは剥がれません。

床材メーカーの主張では、強いのでワックス塗布不要ということなんですが、丈夫なセラミックタイルを見ても分かる通り床材に傷が入れば元に戻せないのは誰が見ても明らかです。
セラミックタイルや御影石なら研磨という手段もあるでしょうが、ノンワックスタイルはフィルムが貼られているだけですからそれができません。

とはいえワックスが塗れるのかというとワックス自体が化学的に密着しませんから塗っても意味がありません。
そういったこともあっていろんな現場で問題になってきたのです。



↓ここから過去記事

お客様から営業用にあると助かる!というご要望を頂き、ノンワックスタイルにUAコーティングとワックス(UAフィニッシュL)を塗布したテストピースを作成しました。
ノンワックタイルは一般的なタイルより強固で傷には強いものの、傷が入ると補修できないことから問題になることも多いタイルです。
また最近のものは可塑剤がワックスのように多く被膜を作っているので、その可塑剤に汚れやヒールマークが入ることも。
可塑剤を除去してもノンワックスタイルは、一般的なワックスを塗布しても密着せず、写真の右下のようにセロテープを貼って剥がすだけで簡単に取れてしまいます。
この程度で取れるということは歩行で取れるということで、塗っても意味がないということになります。

可塑剤をちゃんと除去してUAコーティングを塗布することで、ワックスと違い確実に密着し、セロテープだけでなく布テープでも剥がれない状態になります。
正しく密着することで床材の保護や汚れにくさを生かしたメンテナンスが可能になります。
UAコーティングを塗布することで、その上にUAフィニッシュLを塗ってメンテナンスすることも可能となりますので、一般的な床材と同じようにメンテナンスができます。
また床材が強い分、被膜の耐久性も高くなりますので、他の床材に比べラクにメンテナンスができます。

ちなみにですが、この手の床材は最近可塑剤がかなり多く塗布されています。
多機能還元水とnano+クリーナーの200倍希釈と3Mの黄色パッドもしくは、よくよく使い古したUS SPPパッドで洗浄回収し、その後水を塗布してリンス洗浄し、よく乾燥させてからUAコーティングを塗布下さい。


ちなみにUAコーティングですが、ラミネートのホモジニアスタイルやフローリングにもバッチリ密着します。
そしてセラミックタイルやステンレスにも密着します。
ハウスクリーニングでは、UAコーティングをオプションで施工されている方もいらっしゃいますね。
他のコーティングと違って最悪剥離も可能ですし、ワックスと同じ使用方法で特別な機材や技術も必要なく施工可能です。
ショッピングセンターやスーパーでも十分に維持ができ、フードコートの椅子でも傷が入りにくいレベルですから、一般家庭で使用すればどれだけの耐久性が出せるかはご想像にお任せします。


また営業用プレゼン資料も準備していますので、ご希望の方はこちらの技術資料集よりダウンロード下さい。

↑過去記事ここまで



ワックスが密着しない理由として、可塑剤が大量にあるので密着しないことと、可塑剤を剥がしてもタイル自体が化学的に密着しないことが挙げられます。
可塑剤を剥がす場合ですが、多機能還元水とnano+クリーナーで剥がしますが、ノンワックスタイルの可塑剤は他のタイルに比べ可塑剤の量が多い傾向があります。
なので100倍希釈や250倍希釈で、あまりに多い場合は黄パッドではなく、かなり使い古したSPPパッドを使います。
希釈が濃くなりますし、可塑剤の残留があるといけませんから、汚水回収後は水をたっぷり塗ってリンス洗浄を行って回収します。

それでも一般的にワックスは密着しませんからUAフィニッシュLは密着しません。
その為にUAコーティングがあり、UAコーティングならばっちり密着します。

ノンワックスタイルは床材としては非常の硬い床材です。
その為、歩行による物理的変化が少なく、被膜がしなる量も少なくなりますので、被膜の耐久性は非常に高くなります。
施工レベルにもよりますが、一般的なタイルの3倍以上と見て良いでしょう。

一般的には可塑剤の除去すらせずメンテナンスをする会社もあるようですが、厚い可塑剤が被膜のようになっていることでヒールマークがたくさん入ったり、土砂や汚れが噛み込んで除去が大変ですから、ちゃんと可塑剤を剥がしてメンテナンスしていきましょう。
2022年10月27日 05:55

ユーザビリティに配慮したナノプラス

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人それぞれ、会社それぞれに価値観はあって違うものであって、それぞれの立場や視野で正解は違うものだと思います。
これはわたし自身がこの業界の様々な立場で経験してきたものによって導き出された結論のようなものですが、


ナノプラスは実務レベルでは、どれだけ大きな会社であっても全体を統一しやすい、つまりは均質化しやすかったり、教育しやすいということが大きな価値があると思っています。
綺麗になるとか綺麗にならないとかいうレベルは、これだけ多くの現場で導入頂いて、ショッピングセンターやスーパー、総合病院、工場などで綺麗になっているのですから、綺麗になって当たり前なのです。
多くの人が結果を出しているのですから、綺麗に維持管理できないのだとしたら使い方が間違えていることになってしまいます。
このホームページを読まれている方であれば、だいたいうまく結果を出されていますし、結果が出ない場合もサイト内検索によって答えを見つけられ、どうしても調べきれない方がお問い合わせフォームから連絡頂きます。


特に病院の現場での導入が多いようで、現場の声を聞いてみると、スプレーヤーの本数が減らせる(10数本→5本:本来は清掃エリア×使用ケミカルの本数が必要)ことで教育や日々の作業でどのスプレーヤーを選ぶかの時間削減というのが大きな理由のようです。
他にも、
・事故が起こりにくい
・ケミカルコストが大幅に削減
・在庫管理がラク
・希釈が簡単
・1種類で500倍希釈なので資材庫の場所を取らない
など理由はあるのですが、理由のほとんどはオペレーション上の目には見えにくいコストの削減が行えていることなのです。


別段難しいことをしている訳ではなくて、
「一言で言えばユーザビリティに配慮しているだけ」
なのです。
自分自身が使うから当たり前といえば当たり前なのですが、実はこういった提案をするメーカーってビルメン業界ではあまり見ないのです。
以前の記事にも書きましたが、メーカーは使いやすさより売りやすさ重視な点が強いので、その辺りが変わってくれると業界全体ももっと良くなるのかなと感じます。


この視点は結構大切で、この視点が持てないと大手管理会社の本社担当や各エリアの統括管理者はできません。
現場が個別に動いていたら品質はバラバラになり、クレーム対応が大変ですし、補勤を入れても道具が違うと大変です。
そして大手管理会社でなくても、1、2名の会社であってもユーザビリティに配慮されている仕組みというのは普段から精神的負荷が少なく使え、外注先に応援に来てもらう時も、アルバイトの人が新しく入っても教えるのがラクなのです。
目に見えにくい部分ですが、使って2、3ヶ月すると、たしかに最近疲れにくくて現場がラクになったと感じられる方も多いようで、6ヶ月以内に「最近は現場がラクになりました」というメールを頂くことは少なくはありません。
2022年10月24日 05:55

アーカイブ 過剰品質と過剰コスト

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2019年3月27日の記事のアーカイブです。
この頃からうちの現場でも過剰コストをかなり減らしました。
そりゃ洗って塗れば洗って終わりよりは綺麗なのですが、では1ヶ月の平均は?ということを考えると洗って終わりの方が平均が高くなってきた→耐久性を上げることができてきたこともあります。
1度だけその時に現場を見てもおそらくこのやっている意味は見えてこないでしょう。
しかし毎週定点観測しているとそれが意味することはよく分かります。
これは過剰コストを見直すことで新たな視点ができたということですね。



↓ここから過去記事

清掃業界の仕事って、不思議と品質と価格の松竹梅がない業界です。

本来は単価によって品質も変わって然るべし。

例えば単価が梅なのにお客様に喜んで頂こうと松の仕事をやってしまう人、単価は松なのに梅の仕事をやってしまう人、このいずれかがあるあるですね。

後者は論外として、前者の方ですが、松の品質を出すために人件費も含め過剰なコストがかかっているのですね。

まぁ、何をもって松竹梅とするかも難しいところではありますが、私は以前メンテナンスに入っていた業者さんや他の清掃会社さんの施工後のレベルとしています。

顧客満足の為に色々とされるのですが、本当にそれが顧客満足になっているでしょうか?
綺麗なって良かった、ありがとうが本当に顧客満足でしょうか?

 

我々はプロですので、お客様に喜んで頂くことも大切ですが、プロとしての評価はお客様に喜んで頂くことではなく、あくまで単価なんですね。プロ野球選手のようなアスリートと一緒で、いくら頑張っても年俸が上がらない選手は成績の割に評価されていないのと同じで、ではどうやって年俸を上げてもらうかというのが重要になってきます。

もちろん価格が決まっているのでなかなか上がることはありません。

しかし単価によってこれだけ変わりますよというのを現場で見せることは可能です。

例えばワックスを普段は1層なのに2層塗る部分を作ってお客様に説明して、こちらだと単価が上がりますが綺麗ですよと。

 

仕様が統一されている場合はなかなかそれはできませんが、その場合は逆に見た目の品質を維持したままどうやって作業時間を短縮するか。

過剰品質の例ですが、毎月1回洗浄してワックスを塗らなければいけない現場なんかで、1年近く持ってしまうような施工レベルをしても無駄なんですね。

そういった施工はもちろん作業時間が変わってきます。

うちの現場での例ですが、そういった現場をやる場合は、洗浄し汚水回収後に通常なら30分以上被膜や床材が含んだ水分をしっかり乾燥させてからワックスを塗布しますが、そんな高いレベルの品質は過剰品質となので、多少水が残っている部分があってもワックスを塗ってしまいます。

30日しか持たないのでいいのだから。

それだけで作業時間の短縮になり、過剰コストの削減ができるわけです。

どこをどうすれば維持できる期間が変わるかを把握できれば、それに合わせて作業を間引いてしまい時間を短縮することができるようになります。
もちろん一年以上持たせたい現場はしっかりとした作業を行います。 

 

品質を上げるには細かい作業の積み重ねによる足し算ですが、過剰品質を抑える作業時間短縮は細かい作業の引き算になります。

いかに品質に問題のないレベルで引き算して着地点を合わせるか。

その問題のないレベルでというのは大切で、クレームを出しては元も子もありません。

施工のレベルが上がれば上がる程、良い状態を見せたまま引き算ができるようになります。

単価が決まっていることが多い以上、それは非常に重要です。

施工原価を下げることは競争力が上がることに繋がり、経営効率も上がります。

つまり作業の効率化は、経営の効率化なんですね。


↑過去記事ここまで


この記事で書いていることを大まかにまとめると、営業的にも現場的にも引き出しを増やそうという話なのです。
営業的には単価でいくら!
現場的には洗って塗ります!
だけのやりかたになっている会社は大きいのですが、だから他者との差別化もできませんし、競争力もなく、ただの終わりのない価格競争になっているのです。

過剰品質を意図的に抑えてコストを下げれば利益率は増えていきますから、そういったどこをマイナスするのかという引き出しというのも結構大切です。

 
2022年10月20日 05:55

テナントカンパニー 倉庫移転に伴う出荷業務停止期間のご案内

表題の件につきまして、以下日程が倉庫移転によりマシンやパーツの出荷が止まります。
必要な方はお早めに部品のストックなどをお願い致します。
サービスがパーツを持っていない場合は修理も遅くなりますのでご注意ください。
宜しくお願い致します。

出荷停止期間 2022年11月19日(土)〜11月27日(日)
2022年10月18日 14:37

リンスの深掘り②

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前回のリンスの話を続きです。


リンスでもっと大切なことは汚れにくい状態を維持できることです。
つまりは界面活性剤の除去ができているかという話なのです。
しかし界面活性剤のリンスほど難しいものはありません。
水を撒いて回収すればいいじゃないかと言われる方も多いですが、そんな簡単なものではないのです。
これはカーペットを洗浄すればわかりますが、洗剤分が残留したカーペットを多機能還元水250倍以上で洗浄すると大量の泡が出てきます。
残留した界面活性剤を引き抜いていると言えます。
これは水で洗っても、多機能還元水500倍で洗っても泡が出てくる訳ではないのです。
250倍でもそれでも完全に除去するのは回数が必要で大変なのです。
普段洗濯洗剤で洗われている衣類を洗面器にお湯を貯めて多機能還元水を入れたもので洗ってみるとよく分かります。
その界面活性剤の残留が嫌で当社でも多機能還元水でタオルやモップを洗濯するようになりました。
タオルやモップがパリッと仕上がって、畳んだ時に角もピタッと合うということだそうです。(当社現場スタッフ)


ではこれはカーペットではなく、ガラスなどに置き換えてみましょうか。
ガラスのシャンパーで洗ってスクイジーで切ります。
そこからリンスする人はいますか?
そんな人はいませんね。
だからガラスはまた汚れて洗浄が必要な状態になるのですが、多機能還元水だけで最初からメンテナンスしていればことは変わります。
年6回のガラス清掃が年1回でも維持できるという事例もあります。
5回減ると身入りが減るじゃないかと言われる方もいらっしゃいます。
なのでお客さんに提案する際には年3回にして単価を引き上げます。
そして綺麗な状態がこれまでの2倍続きますと提案すればお客さんには大きなメリットです。
床と同じで空いた残り年3回には別の仕事を差し込めば良いのです。
そうしなければ単価が上げることはなく、収入を量で稼ぐという悪循環から抜け出すことはできません。
また別の会社が同じような提案をしてきた際には一瞬で契約解除で、その時に「うちでもできます」なんて言ったとしても、余計に信用を失うことになってしまうだけでうまく進むことはないでしょう。



多機能還元水は残留することで悪影響を及ぼすどころかむしろ良い結果を残します。
日常清掃で汚れがひどい場合は汚れの残留を防ぐために、通常1回目:洗剤 2回目:水という作業でスプレーヤーは2本必要です。
多機能還元水は残留しても問題ありませんから、1本のスプレーヤーでスプレーして拭き取る作業を2度行うことができるのです。
そしてリンス率が高くなるだけでなく、万が一残留しても汚れが落ちにくくなるどころか落ちやすくなる効果もあるのです。


汚れは落として終わりではありません。
落としたものを確実に回収し、洗浄対象を汚れない状況にすることまでが洗浄作業で必要なことなのです。
当たり前のようなことですが、ここまで深掘りしている人は少ないかと思います。
1回汚れを落とせば終わりではなく、綺麗な状態を維持することで価値が大きくなりますから、実は結構重要なポイントであり、現場ではよく落ちる洗剤=よい洗剤ではないのです。
2022年10月17日 05:55

アーカイブ 考えることをやめていくこと

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2019年3月19日の記事のアーカイブです。

考えると言ったり考えるなと言ったりどっちなんだという意見もあると思います。
つまりは考えるべきところは考え、そうでないところは考えること自体が時間や品質のロスなので考えるなという意味なのです。
考えるということはそれだけ選択肢があり、考える人数が増えればそれだけ選択肢が増えます。
そして経験や知識のある人が全体を見て考える選択肢とそれが不十分で一部しか見えていない人が考える選択肢は大きく異なります。
例えば大手さんになると本社でそれなりの経験がある人が仕様を考えるのですが、現場で勝手に変えるということがこの業界のあるあるです。

わたしも経験がありますが、現場目線で見れば「なんでこんな中途半端な仕様にしているんだ」と勝手に仕様を変えて作業したこともあります。
しかしそれは現場単位で見れば正解なのですが、全体の均質化を狙った仕様であることもあって、100点を出せるけど、全国全てでそれができるわけではないので、あえて70点平均にして均質化するという意図が隠されていたりします。
その中で120点とか出してしまうとそれがクレームの原因になってしまうのです。


↓ここから過去記事

nano+の目指すことは考えることをやめること。
最初の話は管理面での考えないということ。

洗剤の希釈をどうしよう、どのパッドで洗浄しよう、ワックスを塗るのかバフをするのか、現場では考えることがたくさんあります。

使用する資機材と作業内容を考えていくと選択肢は無数となり、導き出される仕上がりは無数になってしまいます。

それが品質のバラツキとなり、クレームの原因にもなります。

実際にはそれらのバラツキ×季節や天候×建物の環境による掛け算で結果の数が出てきます。

地域による気候差なんかは冬になるとかなり大きな差が出ます。

雪が積もる地方の1階の店舗だと、そういう時期はワックス塗布をせずに光沢復元洗浄で終わるようにした方が良いことが多いですね。
そしてさらに作業する人が多ければ多い程ありえない結果が出てくることがあり、クレームが発生してしまうこともしばしばというのはこの業界のあるある。

 


 

 

謎な仕様書の意味

大きな会社になればなるほどそのズレをなくしていく仕様書というのが必要になるんですね。

なのでよくあるのは毎月洗浄ワックス2層塗布、年1回剥離。

ご自身で作業される方には、今時そんな仕様は無いだろうと言われる方も多いと思います。

私も以前はそう思っていました。

しかし全国に展開する企業さんだとこの仕様は一番間違いないという結論に行き着くこともあります。

その現場で作業している人は数え切れないレベル。

資機材が違い人数も数えられないくらいだと現場で出てくる答えは無数。

意味のわからないクレームが上がってきたりするんですね。

なのでせめてワックスを指定したり、洗剤を指定したりと対策をする訳です。

この仕様書を分かりやすく分解すると、

・ワックス2層塗布⇨光沢面のクレーム防止

・1年で剥離⇨黒ずんだ床のクレーム防止

を抑える為の仕様書という意味なんです。

作業している人が多いと勝手に判断して、バフで逃げたり、洗剤の希釈を守らなくて黒ずんだり、色々とやってしまいクレームが起こるんですね。

 

選択肢を設けない

選択肢とは分岐点。

nano+だと選択肢がないので、現場品質の差というのは極力少なくて済みます。

そして万が一ビルドアップしたかなと感じた時は、新品のUS SPPパッドを使ってやればかなり減膜してリセットできます。

計画的にやるとすれば毎月洗浄UAフィニッシュL1層としいておいて、比較的気候の良い時期は新品のUS SPPパッドで洗浄して大幅に減膜する月を設けておけば多少作業が悪かったとしても年間を通じて剥離剤を使わずに良い状態を平均化することが可能になります。

もちろんその後は光沢が落ちますので、塗り込みが必要となります。それもあって気候の良い時期にというのがポイントになるのですね。

現場で作業される方のコンディションによってもある程度左右されはしますが、これはまた別の話で。

 

毎月の仕様書をnano+に置き換えると

年6回洗浄UAフィニッシュL1層、うち1回はUS SPPパッド新品で洗浄UAフィニッシュL2層で耐久性がこれまでより高くなりますので、十分に管理は可能になります。

もし飲食関係のように油汚れを洗浄する必要のある現場では、ワックス塗布の間の月は、多機能還元水500倍希釈と3Mの黄色パッドで洗浄のみの作業を入れて管理するとワックス塗布の時間分短くなるのでコストを抑えることができます。
nano+はフロアメンテナンスの基礎ですので、掘り下げれば掘り下げるほど耐久性も品質も上がっていきます。
当社でも、一般の清掃会社さんが毎月やっている物件を、年1回の洗浄だけで管理しています。
しかし、。広く展開していく場合、必ずしも100点を出す必要はないのです。
100点・50点・0点の3チームがいたとしたら、50点・50点・50点の方がクレームにならず正解なんです。
それをnano+のようなシステムを使って75点・75点・75点と平均点を上げていくというのがシステムのメリット。


 

作業中に考える・・・

次に現場の作業中に考えないという話。
作業中次は何をやるのだったかなと考えながら動いている方は多いと思います。

また現場の責任者から指示が出て動いたりとか。

それすらも無駄な時間。

それをなくすことは作業時間の短縮につながります。

これをなくす為には、同じ作業を継続して行っていくのが一番。

うちの現場の話にはなりますが、最大500㎡程度を1セットに2人1組で、

①ダスター作業・作業準備

②洗剤塗布機で洗剤を塗る・トレールモップで洗剤を伸ばす(距離が離れないように)

 全て塗り終わって塗布機を片付ける。

③ポリッシャーで隅を洗浄・洗浄機で真ん中を洗浄

 干渉しないよう反対側から作業する

 全て洗浄してポリッシャーを片付ける

④隅の汚水をかき出す・洗浄機でバキューム

⑤道具の片付け・吸水ラーグで残った水分を除去

⑥道具の片付け・ワックス塗布

という風に、道具の持ち替えを減らしたり、行ったり来たりを減らすこともありますが、作業を単純化(製造業ではセル化といいます)し、考えなくてもいいように作業を組み立てることで作業時間は大幅に減らすことができます。


「人数が多ければ極端な話、1人1作業しかさせない。」

当社の作業を見学頂く際に、作業が仕組化できていると言われることが多いのですが、仕組化しているのではなくて単純化しているだけなんですね。

2人1組ですが、4人になればさらに作業が早くなります。

3人だと・・・バランスが悪く1人やることがなくなってしまいます。

ウェットバキュームがあると3人目がやることがあるかもしれません。。。

 

 

2人1組の作業班が組めます

だいたい洗浄ワックス作業は3人1チームで行われることが多いですね。

nano+導入で考えるロスがなくなり、2人1チームで同じ作業面積をカバーできるようになりますので、単純に1名分人件費を削減できるようになります。
2人1チームは非常に効率がいいですね。
軽の箱バンでも、nano+なら道具が少ないので17インチの洗浄機資機材1セット積んで現場へ行けます。
3人になると積めないのでハイエースが必要に・・・(一気にコストが上がります)

 

 

 

考えないことで思うこと

ポリッシャーを回す時に考えながら回すでしょうか?
回し方があるので、最初は考えるかもしれません。
しかしそれは身についていきます。
これはスポーツと一緒で、反復練習=毎日の現場の作業の繰り返しで身につくものですね。
だからこそ間違えたやり方で反復練習をたくさんしているベテランさんの方が、nano+を導入しようとしてもなかなかnano+にシフトできなかったりします。
正しいやり方で反復練習することでさらに作業時間を減らすことが可能です。



↑過去記事ここまで


上記では大手さんの例えでしたが、大手さんでなくても一緒なのです。
自分にしかできない仕事をやりがちですが、それをやるといつまで経っても自分自身が現場をこなさないといけませんから、病気も怪我もできませんし、仕事が増えても外注先に頼んでもそんなことはできないのです。
物件の中には自分自身が最高のものを提供し、それに見合った単価を取ったり、研究材料としては必要ですが、全てでそれをやるとかなりきついです。

こちらのコラムでも何度か書いていますが、なるべくシンプルに統一するのがお勧めです。
うちの現場でも大きく二つに分けていて、
・一度被膜を作ったらひたすら洗う現場
・洗ってUAフィニッシュLを1層塗布
一度ベースになる被膜を作る時以外は、いずれも自分自身が行く必要ができませんね。
そしていずれも品質もコストも選択肢がないので振り幅が小さくなります。

あまり意識されていませんがナノプラスの本来の使い方はこういった全体をうまくシステム化して管理する為の仕組みだったりするのです。
2022年10月13日 05:55

リンスの深掘り①

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前回は洗浄液のリンスの話でした。
今回はそのリンスの話をもうすこし深掘りします。
長いので2回に分けていきます。


「リンス不要!」なんて洗剤や機能水がありますね。
その洗浄液自体はリンス不要だったとしても、その汚れを洗い流すのか、拭き取るのかによって残留率は変わるわけで、残留するのなら残留しないようリンスするなり、もう一度別のもので拭き取るなり回収しなければ残留したものは洗浄液と反応した後で乾燥し、洗浄前よりもやっっかいになってしまいます。
このやっかいになるというのは、カーペット洗浄を毎月やっていると分かります。
一般的な洗剤だと1年洗っていれば汚れがどんどん取れなくなります。
還元タイプのナノコロイド洗剤でも同様で1年が2年に伸びるだけです。
多機能還元水のように汚れ落ちが悪くならないなんてことはありません。
※実際にこれまでそういったものを使ってきた経験ですから事実です。


そして洗浄液は本当にリンス不要なのでしょうか?
リンス不要の定義ってなんでしょうか?
メーカーごとに勝手に言っているだけで定義なんてないのですよ。
定義はありませんが、理論上必要なことはあります。
・残留によって洗浄対象を変質させることがないか
・ベタつきが残らないか
・ワックス塗布前の洗浄であればワックスの密着率に影響がないか
などなど
ワックスの密着についていえば、どれだけリンスをしても界面活性剤ゼロには到底及びませんし、汚れにくさについても同様です。
これは界面活性剤ゼロを量子フロアメンテナンスによって実現し実験を継続していますが、被膜の耐久性の差として明らかな違いが出ており、逆立しても及ばないレベルでの違いが出ています。
日常清掃のないスーパーでも毎月定期清掃が不要に思えるレベルになってしまいますから。
日常清掃でもやはり多機能還元水だけで管理する方がオススメです。


今日はこのくらいにして来週の②へ続きます。
2022年10月10日 05:55

アーカイブ 洗浄液のリンス

コラムのイラスト.001
2019年6月5日の記事のアーカイブです。
ナノプラスになってリンス作業を不要な洗浄液となりました。
とはいえ、剥離剤を使う場合にはリンス作業が必要です。
クエン酸などで中和しないといけないなんて人がいますが、それは大きな間違いです。
以下に書いてある酸を使った中和の話も、海外の製品を輸入する会社がよく言う話ですが、現実的に現場の床ではそのようなことが起こっていませんから、水を使うだけで問題ありません。
また多機能還元水でリンスすることで回収率も高くなります。


↓ここから過去記事

先日お客様と話をしている中で剥離剤を使った時に、水ではphを中和するのは物理的に不可能なので中和剤(酸)を使う必要があるというように言われたことがあるという話しがありました。
中和するには1㎡で1tの水が必要と。
ph11の1Lの剥離剤を薄めてphを10にするには10L、ph9にするには100L、ph8にするには1000Lとなっていくわけです。


 

ですが・・・

床にある剥離汚水を水で薄めるでしょうか?
汚水は回収してからリンスする水を撒きますね。
それだけの水の量は必要はないのです。
回収率を上げて残る水を少なくした上で、多めに水を撒いてリンスすることでリンス率を上げることができます。
例えば100cc/㎡撒いたところを90cc回収して、10ccのところに90cc撒いて95cc回収すると、残ったのは1cc。
最初の1/100になっていて、100倍に薄めたのと同じですね。
実際に現場でもphは2下がります。
nano+カスタマイズのT2だと回収率が上がりますので、さらにリンス率は上がります。


 

中和剤を使うと

床面全てが一定のphにリンスできるかという問題があります。
必ずにも一定にならず、また全体が酸に傾くこともあります。
賛成に傾いた床面でワックスを塗布するとパウダリングし、ちゃんとした被膜ができません。
そういったことから中和剤を塗布して回収し、もう一度水を撒いて回収することで中和します。
phだけでなく剥離剤に含まれる界面活性剤についても1回のリンスで中和することは不可能です。
また酸とアルカリの反応で残った塩(「しお」ではなく「えん」)
※説明はグーグル先生でどうぞ。
も残りますので、それを回収する為に結果、もう一度水で洗浄が必要です。



 

nano+の洗浄液は

多機能還元水500倍希釈→ワックスへ悪影響なし
nano+クリーナー→濃度的にワックスへの悪影響なし
汚水の抱き込みによる被膜のくすみは脱色できます。
一般的な洗剤で3回くらいリンスしたのと同じぐらいの状態です。
なのでリンスしなくても問題ありません。
リンス作業するということになると、2倍の面積を洗うということになりますので、実質的な作業面積が少なくなるわけですね。


作業面積が減ることで作業効率が高くなります。
多く減膜したいから250倍希釈とかを使われる方もいらっしゃいますが、リンス作業を入れるなら500倍希釈で2回洗う方が表面の荒れも少なく、塗布機が1台でも作業できますね。
もしくは1回洗浄してそのまま回収せずに数分放置して、除去した被膜の下をもう一度反応させてもう一度洗うことで減膜量を増やすことも可能です。
普通の洗浄液だと乾燥したり、水が足りずにうまく落ちないということになりますが、nano+の洗浄液は洗剤が薄く水が多いので、洗浄液が飽和せずサラサラのまま効率よく作業することが可能です。

今日はこの辺りで。


↑過去記事ここまで


よくある話ですが、リンス作業をする際に、パッドやモップを変えられない方がいらっしゃいます。
そんな状態でリンスしてもリンスになりません。
作業的に面倒なのであれば、一度全ての面積を剥離して、道具を洗った後、水洗浄を2回行えば良いだけです。
度々道具を洗ったり交換するのは面倒ですから、道具を持っている会社は2セット使ったりすることもありますね。
パッドドライバーを2枚用意して、モップや塗布機をもう1セット準備しておけば良いのです。
2022年10月06日 05:55

パッドとワックス被膜の滑り

コラムのイラスト.001
前回パッドの回転数と洗浄の話をしました。
今回はその際に出たパッドとワックス被膜の滑りの話です。
パッドの外周速度(単純にポリッシャーや洗浄機の回転数ではない)が早くなると滑りが発生するという話でした。
滑りによって汚れが取れなかったり、反応したワックス被膜が除去しきれないことが問題になってきます。


また滑りには単位加重(1㎠にどのくらいの荷重がかかるか)も関わってきます。
いくら重量がかかってもパッドの接地面が広くなると荷重が分散されてしまいますから単位荷重は小さくなります。
そういったことからプロパンのトラッカーは重量とパッドの外周速度、抵抗が高くても回し切れるトルクなどからよく洗えるので、剥離作業で重宝されてきました。


そういったこともあってナノプラスでは洗い切ることを重視して、白パッドではなく黄パッド、青パッドやSPPファインでなくSPPパッドを標準の設定をしてきました。
滑りが大きなパッドで比較するとわかりますが、洗い上がり自体もそうですが、汚水の色がはっきりと変わります。
※被膜の状況によってはあえて白パッドで洗うこともあります。


例えば量子フロアメンテナンスでは界面活性剤ゼロですが、nano+クリーナーを添加して洗うものと比べて界面活性効果を同等レベルにして使いますが、nano+クリーナーを入れた時のように滑らなくなります。
滑らなくなるだけで様々なメリットが生み出せ、洗浄スピードのアップや光沢復元洗浄の復元幅、耐久性の向上など様々なメリットを生み出すことができ、全体のレベルの大きな底上げができるようになっていくのです。
これは既に長期間テストを行って出ている結果で、実はパッドの選定も変わり、光沢復元洗浄の復元幅を広くすることもできているのです。
2022年10月03日 05:55