競合の弱いところを突く
ビジネスでは当たり前のことではありますが、では競合のことを知っていますか?という話。競合と一口にいっても、あそこの会社はあれが得意でこれが不得意なんてこともありますが、共通して使える競合の考え方として、今回は先日ユーザーさんからご相談頂いた、競合が
・ドライメンテナンスをしている現場
・剥離ができないコーティングの現場
に対してどう提案するという話です。
ドライメンテナンスの特徴は
日常的なバフによって光沢を維持して定期清掃周期を伸ばす、定期清掃でもなるべくバフを使ってワックス塗布をせず剥離周期を伸ばす。といったもの。
この日常的というのがポイントです。
ドライメンテナンス用のワックスは、バフレスポンスを重視する為、設計上傷やヒールマークに弱くなり、日常清掃も定期清掃も作業時間がかかります。
なので日常的にバフのかけられない現場では6000円クラスのワックスより耐久性はありません。
そして日常的にバフをかけるということは、それだけ日常コストがかかります。
物件規模にもよりますが、日常清掃と定期清掃コストを合わせておおよそ20%〜30%程度ドライメンテナンスの方がコストがかかります。
このドライメンテ用ワックスを、現場の全てに塗る人がいます。(というかほとんどがそう)
階段やトイレはバフが入りませんね。
洗ってバフをかけず塗っているとどうなるでしょう?
ウェット用ワックスでウェットメンテナンスするより早く黒ずんで剥離は発生します。
提案のポイントは
・バフによって空気が汚れる(ワックスの粉やパッドのかす)→ウェットダスターが効果的
・剥離を先延ばしにしているだけで、永久に剥離が無いわけではない
・定期清掃の時間が長い(バフをかけるより塗った方が早い、痛みやすいので洗浄時間がかかる)
・トータルコストがかかる
・ウェット管理してもnano+なら剥離清掃が発生しない
あたりを抑えておけばバッチリですね。
それでもドライメンテナンス!と言われるお客様には、UAコーティングのドライ管理をオススメします。
UAコーティングでドライメンテナンスをすればそもそも光沢の低下も少ないので、バフ頻度を減らすことができるので、ローコストでドライメンテナンスが可能になります。
バフレスポンスは決して良くはないですが、プロパンバフや24インチクラスのバフなら力技で復元してしまいますし、パワーのないバフでも多機能還元水が被膜に柔軟性を持たせてくれるのでバフレスポンスは良くなるのです。
コーティングの特徴は
いわゆるガラスコーティングやUVコーティングとか、剥離剤で剥離ができないコーティング剤のこと。1液や2液のウレタンもこれに含まれます。
ちなみにですが、UAコーティングはここでいうコーティングに含まれません。
UAコーティングは洗浄で剥離ができるようにできていますので。
コーティングは光沢が落ち込みにくいので、バフをなくしてウェット管理ができます。
バフのコストをコーティングの費用に移している感じです。
問題としては、
・床の反り(光沢が出る反面、被膜の引っ張る力が強い)
・被膜の割れ(過度な酸化)
・剥離不可能(剥離剤が効かない)
といった問題があります。
剥離できます!なんていうものもありますが、剥離できなくはないけど、めっちゃ大変という意味ですね。
2、3層塗って半年くらいならまだいいでしょう。
しかし5年も7年も経過して、増膜して酸化が進んだ被膜なんて、普通のアクリルのワックスでも大変です。
そのアクリルのワックスよりはるかに剥離しにくい組成の被膜がそうなったらどうでしょう?
現実的に無理なのです。
今回は製品や管理方法の競合の話でしたが、今後はそれ以外の競合についても話を進めていきたいと思います。
2019年12月27日 13:29