最近,縄文式経営という言葉をよく使いますが,それは人間が生きていく上での本質が見えやすいからです.
みんなで得意分野を持って役割分担をして狩りにいき,獲物をみんなで分け与える.
食べ物を分け与えることは命を分け与えることですね.
現代で言えば,仕事を頼んだり,スタッフを雇用するのに,誰に命を分け与えたいかということを指します.
長く続いた古き資本主義は一言で言えば略奪の歴史.
いかに人からお金を奪い取るか,自分だけが儲かればいいという時代でした.
その洗脳から抜け出すことはなかなか難しいかもしれませんが,そろそろ変わっていかなければいけない時期に来ています.
安いからと
中国や東南アジアなど,物価や人件費の安く国で物を作って仕入れをする.
というのがごく一般的でしょうか.
原価が下がり,国際競争力が高くなりますからそうでしょう.
しかしそれを行うことで,自分の身の回りの経済はいいにしても,日本国内全体の経済としては大きなマイナスになることにお気づきでしょうか?
原価が下がり,国際競争力が高くなっても,それを購入する日本人のお財布の中のお金が減っているのです.
輸入しなければどうしようもない資源は別として,日本国内でできるものを安いからという理由だけで海外で作ってしまうのは,自由経済とは言え,あまりに利己的ですね.
身の回りの経済をミクロ経済,大きな経済をマクロ経済といいますが,その2つは繋がっているので,長期的に見れば結果自分に返ってくるのです.
トレールモップも
中国で作ればもっと安くできるでしょ?
なんて言われたことはたくさんあります.
1/5とかの原価でできることは知っています.
しかしロス率や運送や大量の在庫や保管など様々なものまで含めて原価計算していくと実はそうでもありません.
それを知らずにやっている会社は多いですね.
大量生産ということはそれだけ変化に弱いということなので,時代の変化やニーズの変化に追従できなくなってしまいます.
まるでナノプラスの柔軟なワックス管理と,普通の硬いワックス管理のよう.
製造業が海外移転したことで
国内の製造業は干上がってしまい,雇用の喪失だけでなく,技術の伝承もされなくなってしまいました.
技術の伝承がされないから,生産性の低い仕事ばかりになり,低賃金の仕事が溢れていきます.
安ければ売れないから安くするということが安易なのです.
元々日本の製品は高いクオリティで世界でも評価を受けており,日本人にわかりやすく説明するとスイスの時計のようなものでしょうか.
そういった一番の強みを,グローバル化という言葉に騙されて手放ししてしまっているのです.
若い人の働く場所,成長するチャンスそういったものを目の前のお金に目が眩んで失っているのです.
自分の子孫たちのことを大きな目で考えていないのが,これまでの悪しき資本主義でした.
現代では
コロナショックによって多くの失業者が露頭に迷っています.
※これがアップされるころはもう終わっているかもしれませんが...
目の前で同じ国民が困っている状況です.
命を分け与えるのに,目の前の同じ国民の方が先ではないでしょうか?
何か物を買う時に少し高くても日本製品を買うことがそれになります.
トレールモップの加工は,当社の近隣の就労支援施設に依頼しています.
おそらく仕上がりの完成度が高くて,どこかの縫製工場で加工しているのだろうとか,中国でまとめて作っているのだろうと思われがちですが,そうではありません.
社会構造によって働きたくても働けない人たちに,働ける環境を作って頑張ってもらっています.
その技術やスピード,上達の速さはプロ顔負け.
彼らの弱みはコミュニケーションが広く取れないこと.
強みは特定の人とのコミュニケーションは強く,興味を持ったり責任も持ってやろうと決めたことに対する集中力や持続性は非凡であること.
つまりはある環境下では働くことができない人達でありながら,ある特定の環境下ではプロを凌ぐ天才集団に変わるのです.
働きたくても働けない人に働きやすい環境を作って,喜んで働いて,これまでのような税金の補填による最低賃金以下の研修手当という賃金より,やった分だけ給料が上がるんだと
就労支援施設に依頼する会社は,だいたい安くできるだろうという魂胆で依頼しますが,当社では普通に当たり前の単価を払ってお願いしています.
プロというのは,結果に対して報酬が決まるのであって,時間に対して決まるものではありませんし,自社の仕事に関してそういった制度を利用して利益を上げるということをしたくないので.
うちのスタッフがそれだけもらえるなら内職したいという声も以前ありましたが,あまりに技術のレベルが違うのでバツでした.
そもそも彼女達はお金がモチベーションになってなく,必要としてもらえることが嬉しいようではありますが.
失ったものを戻すのが大変
農業や文化的な物もそうですが,買い支えることが,そういった大切な物を継続させることになります.
このままグローバル化の嘘に騙されていては,日本は本当にもぬけの殻になってしまいます.
なくなったものを取り戻すのは非常に難しいのです.
普段の生活や仕事で使われている物も,少し立ち止まって考えられてみてはいかがでしょうか?
起業家は,自分だけが儲かればいいというレベルで仕事をする人が多いでしょう.
しかしそれで多くの人が幸せになるでしょうか.
1割くらい高くても国産のものを買うことで,長い目で幸せになる人が増えて,経済は良くなり回り回って自社もよくなるのです.
ちなみにですが,ナノプラスの製品はそういった理由からなるべく国産にこだわっています.
ケミカルに関しては鮮度や品質の問題もありますしね.
---ここからはオンラインサロンのみの投稿です---
未来予測も含めたお話です
2021年03月18日 10:00