7月12日のコラムで
簡単に作れる利益の出る事業計画の仕組み
という記事を書きました。
ここで1番大切なのは、どうやって事業計画を作るかという話ではなく、成功する形を作るということでした。
起業当初はとりあえず収支をプラスにする為に、がむしゃらに何でもがんばります。
そこから2、3年経った時に良くあるのは、売上はそれなりになっているのだけど、思ったほど利益もキャッシュも残っていないと。
頑張っている熱量に対する結果が小さかったりすることが多々あります。
よくそういう相談も受けます。
うどん屋さんで
先日都内某所でうどん屋さんに入ったのですが、セルフっぽいうどん屋さんで食券を買って入るお店。
入り口で食券を受け取る店員さんがいて、券を出したら面の種類をどうされますか?
それって調理している人が聞けば良くない?
から始まり、天ぷらが並んでいるところにあるのに、〇〇天うどんは別途注文のものがあったりします。
もうその時点で?マークがいっぱいでしたが、お客さんもほとんどいないのに提供時間は10分以上。
麺の種類が売りなだったり、揚げたてが売りなのかもしれませんが、普通のうどん屋さんと同じ単価でそれをやっていたら利益など残るはずがありません。
ましてうどん屋さんは単価が安いですから、回転数が命。
色々調理場の手間があるのでしょうが、11時過ぎの段階で提供時間にごぼう天10分かかっていてはお客さんは捌けませんね。
普通に天ぷらコーナーにごぼう天を置いてくれていれば良いのです。
客単価×客数(ただし席数×回転数が限界値)なので、5分で提供して食べるのが10分だと、お客さんが常時ならんでいる状態でも1席あたり4回転/時間が限界ですね。
これって飲食店経営の素人であるわたしが見てもおそらくは失敗の形なのです。
単価の高い老舗蕎麦店ならよかったかもしれませんが、半分セルフのうどん屋さんとしては厳しいところです。
もっとシンプルにして、回転率を上げて天ぷらも常時あげて暖かいのがならんでいればかなり経営改善されるのかなと、うどんが来るまで思っていました。
そこから広げていくと赤字が膨らんでいきます。
この業界のあるあるですが、
「ここの現場は安いけど、他で良い現場を今度回すから!」
「単価は安いけど、数はたくさんあるから!」
これダメダメフラグです。
普段から良い現場を頂いているお客さんであれば仕方ないなと思いますが、この2つの言葉が出る会社は普段からそんな良い仕事を持っていない可能性が高いし、良い仕事を自社で完結することが多いです。
「安いけど、数はたくさんあるから!」
仕事がないと安くてもあった方がいい!と思うのですが、仕事がある人からすると、1件だけなら安くてもいいけど、利益のでない物件がたくさんあると大変と考えます。
いつでも解約できるのなら良いのですが、他でもお付き合いがあるとスパッと断ることが難しくなってしまいます。
その時はその仕事があってよかったと思っても、会社の運命を左右するような大切な仕事が入った時に、断れずにずっとしんどいままという会社がたくさんあります。
詳細な打ち合わせがない
FAXやメール一つで詳細を伝えずに、依頼してくる場合も怪しいことが多く、行ってみたら大変ということがあります。
といいますか、昔お手伝いしていた会社の人が、この仕事を詳細を伝えたら断られるからFAXで済ませようとやっていました。
そんな仕事を受注してくることがおかしいし、明らかに赤字になる仕事を頼む神経が理解できません。
我々の業界でもそういった失敗の形があるのです。
目の前のことも大切ですが、その視点が近いほど長期で見てうまくいかないのです。
その昔会社ができてから、3年で90%、10年でその残りの90%がなくなると言われていました。
厚生労働省が出している数字は、零細企業含まずですから、下手をすればそれ以上かもしれませんね。
10年周期で景気変動がありますから(これまでの世界の仕組みは)、拡大と縮小に対する柔軟性があるか、景気に左右されない強靭さを持つかというのは1年や3年スパンを見ていても対応することは不可能なのです。
---ここからはオンラインサロンのみの投稿です---
現場作業でもやる前から失敗が確定しているような物件があります。
2021年08月16日 10:00